2024年11月 4日 10:00
「晴天の霹靂(へきれき)」とは予想外の事が突如起こるという意味の言葉です、自分が正しいと疑いもなく信じていた事がある日を境に結果的に人を騙し多くの人を傷つけてしまったという事件を時々耳にします。
例えばある会社に魅力を感じて就職をします、その会社の社長は非常に人間味もありいろいろなことを知っています、その会社のやっていることは最先端のサービス業であり、それによって人が喜んでくれるというまさに自分の理想郷だと思っていた・・・、そして今まで以上にその会社で頑張り辛いときも正義感に燃え社長と共に夢を語り合ってきた・・・。
ところが会社で行っていたインターネットを活用した商法が突然違法(出資法違反)であると摘発され、顧客からはクレームの嵐で今まで正義感があると信じて疑いも無かった社長が社員を置いて早々と夜逃げ、そして会社の残余資産は差し押さえられ家族と共に路頭に迷う・・・、更に今まで仲の良かった顧客からは「詐欺」呼ばわれされ弁護士会が発足し賠償請求が社員等に浴びせかけられた・・・、これは過去私の知人に実際に起きた事実です。
私は常日頃その知人には「会社のやってることも社長の考えも何かおかしいんじゃないのか?」と言ってきたのです、でも彼は聴く耳を一切持ちませんでした、逆に私が悪者扱いされまずい酒の席になったことも何度もありました。
人を信じることは悪いことではありません、むしろ好ましいことです、ただし人を見る目を持ち真実を見抜くことが出来なければ例え自分が正義に燃えていたとしてもこういうケースに巻き込まれる可能性が充分にあるということを理解するべきです。
食品偽装で摘発された会社などの社員もきっと同じことではないでしょうか、また違法ではありませんが結果的に事業が破綻し多くの被害者を出したリーマン・ブラザースの社員なども同様といえます。
人は意味の無い時間もお金も使ってはくれないのです、もしそういうことがあるのなら何かを真剣に伝えたいということです。
その知人はその後極度の人間不信に陥り行方知れずになってしまいました、時代が変わり価値観が変われば白が黒に変わるのです、あなたの正義が最悪の犯罪に変わらないとは誰にも断言できません。
時代の変化とはそういうものなのです、何事も冷静に真実を見極める能力を身につけることが肝要です、そもそも真実を追求しようとしない人に「正義」を語ってほしくはないと思います。