2024年9月 9日 10:00
「リーダー」というと「人の先頭に立って皆をグイグイ引っ張る人」と多くの人はイメージします、能力も高く頼りがいがありいつでも堂々としていて人の模範となる、 そんな人物が相応しいと思っていないでしょうか。
ところが実際に有能と言われるリーダーは実に多様な個性を持っており上記のような画一的なイメージの人ではありません、実に個性的なのですが何かあるたびに「この人はやっぱりリーダーだ」と思わせるものを持っています。
ここで今では古いネタになってしまいますが、ジャニーズ事務所の2つのグループを例に少し考えてみましょう。
SMAPのリーダーだった中居氏は他の4人を小気味よくまとめていました、5人とも個性も性格もバラバラで同じ場所にいても決して仲良くなることはなさそうな5人でした。
ところが中居氏は、それぞれのキャラクターを把握して上手く引き上げ 同じ方向を見るようにそっと後ろからフォローしながら全員を引っ張っていたように思えます。
他方TOKIOのリーダー城島氏はどちらかというとイジラレ役です、リーダーとしてグループをまとめるというより、「不出来な年長者」を振舞い自分を印象付け メンバー全員から愛されることでグループをまとめています。
どちらも同じ「リーダー」ですが2人はタイプがだいぶ異なります、共通点は「年長者で頼られる」ということですが個性もグループ内の立ち位置も大きく異なっています、どちらも「強力に人を引っ張る力」もなければ 「ずば抜けて高いカリスマ性」があるわけでもありません。
そもそもリーダーに求められる能力とは何でしょうか、上記の2つのグループを再度考えてみてください、まずは構成するメンバーの個性が明らかに異なるのです、このように「リーダー」とは構成されるメンバーによって要求される能力が変わってくるのです。
つまり自分に相応しい組織にさえ所属すれば誰だってリーダーとして活躍できる素質があるということです、逆に言えば組織の方向性からずれたリーダーはどんな素晴らしい能力があっても リーダーとして認められずに当然活躍もできません。
組織のリーダーを任せられたら最も重要なの事項はその組織の構成員に媚を売ってまで好かれることではありません、それぞれがどのようなタイプなのかを冷静に且つ正確に見極め自分を合わせていくことです。
経営者は利益組織のリーダーです、つまり自身がリーダーとして大いに活躍できるとすれば自身がリーダーとして活躍できる構成員選びが最重要ということです、常に私が言う「経営者の最大の仕事は人事」とはこういうことです。