2024年1月 9日 09:00
ゴルフ・テニス・野球などをやられる方なら理解できると思いますが、ボールを遠くに飛ばすためには力も必要ですがそれ以上に打ち方が重要です。
ゴルフクラブ・テニスラケット・バット、これらに共通して「スゥイートスポット」と呼ばれるピンポイントがあります、このポイントで打てば驚くほど力を入れなくも遠くまで飛ばせるのです。
例えばゴルフクラブですが、ほんの数ミリずれてもまっすぐに遠くまで飛びませんし手に痺れが走るほどボールが硬く重く感じます。
まっすぐに遠くまで飛ばすには力まないことが肝要となります、リラックスして自然体で構え腕や頭などがぶれないように「ふわっ」という感じで振り、しっかりスゥイートスポットで捉えれば「ボールってこんなにも軽いの?」と思えるほど自然に飛んでいきます。
実は経営も全く同じことが言えるのです、そして長年経営を行ってきている経営者はみなさん同じ事を口を揃えたように言います。
「経営はパッションではなくテクニックだ」、なにくそ精神や根性をむき出しにして無理な計画を必死で全社一丸となってやっても結果的に成果が出るかは全く別物なのです、むしろ無理が仇となって今より悪くなるかもしれません。
確かに必死で数年間全社で頑張って倒産を免れた例も多数あります、でもこれは決して全社で必死でやったからではありません、それが結果的に強調されて伝えられているだけです。
その成功の裏には顧問などによる見事なまでの再生シナリオを練り上げ実行したからに他なりません、このような極めてクリティカルな作戦を考えだせる人は戦国時代でいえば「軍師」です。
軍師は名を残した戦国武将の影の立役者です、表面に出ることもないので存在はあまり知られていませんが優れた軍師がいたからこその勝ち戦なのです。
確実な成果を得たければ「無理するな!」そして「一人で頑張るな!」、まずは成功シナリオをしっかり練り上げることです。
成功シナリオが完璧なら頑張るだけ成果が早くしかも確実に上がってきます、成功シナリオが完璧であって初めて努力が有効に機能するのです。
今は何事も頑張るだけで事を成しえる時代ではありません、それほど人類の知能や体力の臨界点に達した成熟した時代なのです。
スポーツ界や芸能界をよく見てください、成功している企業をよく調査してみてください、強い国の政治をよく考えてみてください。
これからは数や力の理論ではなく、ましては気合でも情熱でもありません、全てが成功シナリオ(戦略)とテクニックありきなのです。
自分にその能力が無ければそういう人を得ればよいだけなのです、それができる人が成功者になれるだけの話しです。
成功とは極めてシンプルな仕組みによって成されるものです、方法と組む相手を間違えないことと1度信じた事(人)を最後まで継続させること、たったこれだけです。
最期に一言、「パッション」という英語は日本語訳で「情熱」と訳されていますが、英語圏では「情熱」に加えて同時に「キリストの受難」という負の意味が在ることを覚えておくと簡単に使えない言葉となるでしょう。
ちなみに「パッションフルーツ」は「情熱的な果物」ではなく、雄蕊が十字架のように見えることから名づけられた果物です。