2023年11月13日 09:00
常に脇に置いておきたい人材を考えたとき、私的には二人のキャラクターが頭に浮かんできます。
一人は事業を推進するに必要な専門的な知識を身につけているスペシャリストで、経営者の考えを敏感に察知して完璧にドキュメント作製や事業推進ができる人材です。
ドキュメントとは何も企画書や提案書だけではありません、専門分野の設計書や特許出願用のひな型に始まり各種の規定や行政などの申請書類なども含まれます。
経営者と阿吽の呼吸で動くスペシャリストが、事業推進・営業・経理・財務など各部門に1名でもいれば大きな組織になっても充分に機能します。
特にIT系やバイオ系などの特殊技術分野の企業には特になくてはならない人材で、この人たちの存在によって経営者は多くの時間を戦略策定や経営実務に集中できるのです。
もう一人は経営者の趣味嗜好や気持ちを全て理解しており、その場の状況に応じて阿吽の呼吸で動ける人であり周囲にも気を遣いつつ経営者に変わって社内を掌握できるゼネラリストです。
この人材の大きな役回りは、特に経営者が出張などで不在の時に存在感を発揮します。
予測不能な事態が起きた際には経営者が不在だと社内は不安になるものです、しかしこういったときに大いに頼りになる人材であり社内の信頼を一身に集めます。
経営者自身も、この人の存在があるから長期の出張などでも不安なく会社を離れることができます、実に頼もしく大きな存在感を示す人材だと言えます。
社長室とか経営企画室などという部署の肩書をみたら、社長と常に行動を共にして何でも話合える秘書以上の存在だと理解した方がよいでしょう、それほどまでに経営者が絶大なる信頼を寄せている人なのです。
ここで、前述の二人のキャラクラーに共通している事項があります。
それは、経営者に多くの戦略を練る時間を与え経営に致命的な不安や不信感を与えない人だということです。
そして、最も重要なのが言葉で繕うのではなく、常に姿勢でそれを表示させる人だということです。
つまり、どんな状況が起きようが自身の責任をまっとうし、逃げることなく経営者と共に苦楽を共にできる覚悟ができている人なのです。
会社が元気なときにはどの社員も不満も無く明るく振舞えます、しかし一旦会社が窮地に陥ると蜘蛛の子を散らすように離れていくものです。
その状況において思いもしなかった意外な人が残るのです、私は何度かのこういう経験を通して真に信頼できる人を短期間で見極める能力を身につける事ができました。
一つ言えることは、ビジネスライクな形骸化された信頼関係と絶対的な心が通った信頼関係とはまったく次元が異なるということです。
絶対的な信頼関係で結ばれた人が3人もいれば、例え会社が無くなったとしても何時でも瞬間的に再興させることが可能です、これは経験則から学んだ事実です。
そして、この絶対的な信頼関係は経営者にとって絶大な精神的バックボーンとなり大きな自信とパワーを与えてくれます。
経営者にとって経営に集中できることが何よりも嬉しい事なのです、そして未来展望において特に事業推進や人事的な事項に不安なく過ごしたいのです。
経営者を脇で強力にサポートし身も心も元気にさせる人材は、会社を大きくさせる最大の原動力であり貢献者です、だから誰よりも評価されて当たり前なのです。
当然、存在そのものが武器なのですから目に見える成果などでは報酬は決まりません、要求されなくても優先的に優遇するはずです。
こういった人達の存在が経営者の脇をかっちり固めている会社は、どんな厳しい状況が起きても常に乗り越えることができる強い会社となります。
そして、経営者の脇を固めるは経営者と共に夢を語り合い、上場などの暁には達成感と栄華を共有できる連帯成功者となるのです。