外国人向けのインバウンドビジネスが益々広がりを見せていますが、日本に来てからのインバウンドビジネスに対して今後は確実に日本に来る前に既にサービスを受けられるビフォワーインバウンドビジネスが必須になるでしょう。
インバウンドビジネスの多くは、例えば日本であれば日本に来る外国人を対象にした観光や宿泊・飲食・買い物などを主なサービスとしたアフターインバウンドビジネスです。
特にデパートや量販店は積極的で中国人向けの観光客オンリーの店舗も数年前から各社で出店が相次いでいます、表示は全て中国語と英語だけ店員も中国語や英語で応対します、これらのサービスを日本に来る前に行ってしまうというのがビフォワーインバウンドビジネスのメインスキームです。
日本への旅行者向けに日本に来てからどこで何をしようと計画するのではなく、日本に来る前に既に予定を組んでもらおうというもので、空港で具体的なチケットや割引券などを手渡すリアルとWebを連携させたリアルとデジタルの複合サービスです。
また買い物もネットで予約しておき日本に来てから店舗に行き受け取るだけです、待ちのアフターインバウンドに比べて来る前に既に顧客を獲得してしまおうというビフォワーインバウンドビジネス、限られた旅行時間を有効に使う事ができ大きなビジネスになると思います。
このビジネスはすでに中国で開始されており効果を上げています、参加企業もそれぞれの業種を代表するような企業がずらりと並んでいます。
このビジネススキームに照らし合わせるとあらゆるサービスの仕掛け方が変わってきます、事後でなく事前というヒントは他の多くのサービスにも活かされます、出口を用意したうえでの転ばぬ先の杖スキームは全ての業種に適合できると思います。
私はアジア諸国に出張に行けば必ず行くところがあります、それはビジネススパという施設です、大浴場がメインですが薬草スチームバス・ヘアカット・垢すり・マッサージ・ネイルケアなどがオプションでやってもらえる総合ボディケアスパです。
更には薬膳料理や薬酒なども楽しめるレストランバーが施設内にあり、空いた時間が3時間もあれば心身のストレスが吹き飛び活力が蘇ります。
日本でも銭湯がありますが規模が全然違います、また総合的なボディケア付きは大きな温泉地でも行かなければ存在すらありません。
アジア諸国では都会のど真ん中でも幾つも存在しているのです、本当にうらやましい限りです、価格も入浴と薬草スチームバスだけなら2000円程度、1時間のマッサージをつけても5~6000円で薬膳料理とビールをつけて1万円以内で済むのです。
このビジネススパに行き互いにさっぱりした後に薬膳料理とビールで大きな商談を何度したか解りません、ゴルフよりも短時間に心が通いビジネス談話もスムースに進みます。
何と言っても心身共に健康になります、そして互いにリラックスした状態で本音で話し合うことができるのです、都会の中に在る異空間オアシス、日本の都会にも各所に在るべきかと思う次第です。
総合ボディケアスパ・ジム・健康カフェ、そんな都会の24時間丸一日楽しめる、まさに異空間都会のオアシスで現代人には必須な施設だと思うばかりです。
終電に乗り遅れた人などのニーズにも応えられるでしょう、カプセルホテルでは疲れが増すだけです、中規模のホテルと上手く提携できれば意外とすんなりできるかもしれません。
多くの自治体で一人暮らしの高齢者にお弁当を配達して回る高齢者お弁当デリバリー支援が盛んになってきています、事業者と自治体が協力して可能となるこの支援は一人暮らしの高齢者の孤独死回避の目的とも相まって全国に広がりを見せています。
日本は2014年をピークに人口減少トレンドに入りましたが、逆に65歳以上の高齢者率は2050年には40%近くに達します、こういった高齢者サービスは今後益々重要になってきます。
ただここで一つの大きな問題が有ります、こと食事については孤食がボケやうつを加速させるようで一人で食べないようにすることが重要だという指摘が医療機関を中心に上がっています。
もしも一人で食べなければならない状況であれば、できるだけ人と接触する外食が精神的にも栄養素の偏りを防ぐ意味でもよろしいようです。
孤食は精神的からくる脳内ホルモンの代謝の関係で消化吸収も悪くなります、また食欲も無くなるので美味しと感じなくなり、そのために味がどんどん濃くなってくるそうです。
食事はみんなでしゃべりながら、そして笑いながら食べることが脳が衰えずにボケやうつ防止には重要なことなのだそうです。
また人によって食の嗜好も変わります、ただ生きていれば良いというような食事内容は考えものです、そこで地域とレストランのコラボレーションににより高齢者向けのメニューを出すレストランが今後望まれます。
つまり、その場所へ行けばお弁当ではなく暖かい好みの食事ができるというもので皆が集まるので会話もできるし孤独を感じません。
皆で食べる食事は心身を元気にさせるのです、生きる喜びを味わえるのです、数日来なければ様子を見に行けばよく多くのサポーターの必要性も無くなります。
どんな地域でも集会所は必ずあります、また廃校も多くなり利用方法に困っています、そういった場所を使えばコストもかかりません。
そして何よりも歩くことがまたボケ防止や健康維持には重要な事項なのです、このケースでは民間事業者の立場は重要です、こういったサービスは自治体自らは行わずに業者に一括委託するのがこの国の習慣です。
食べに来てくれる高齢者は自然に健康になっていく、夢のような事業です。
インターネット全盛期に加えて働き方改革やソーシャルディスタンスの社会現象を考えるに、これからの時代のマーケティングは確実にデジタルマーケティングにとって代わります。
デジタルマーケティングは10年以上も前から提唱されていますが、近年では当たり前になったのか意識して事業化するベンチャーも少なくなりました。
しかし上記の社会現象によって今後は新たな手法を用いた形に進化し重要な経営手法の一つになっていくことは間違いありません、新たな手法とはいろいろ考えだせますがAIやソーシャルメディアとの連動、またリアルな人間関係を融合させたハイブリッド型のデジタルマーケティングが必須になります。
具体的には経営思想そのままにデジタルに反映したものである必要があります、今まで人間によって行われていたリアルマーケティングテクニックをデジタルに置き換えできるかどうかが重要な鍵となります。
例えば、ホームページはエッセンスと最新のニュースだけを伝える媒体にし、事業単位のポータルサイト、情報提供だけを行うキュレーションサイト、商品PRを目的としたカタログサイト、商品販売用のECサイトなど複数の単機能サイトを縦横無尽に連携された総合的な構築手法が重要になってきます。
つまりあれもこれもと詰め込んだ解りづらい複合サイトではなく、単機能サイトを連携した戦略的且つ計画的に考え込まれた設計思想が重要になります。
更にどのような経路を辿っても最も伝えたい情報へ誘導できる導線戦略も合わせて考えていかなくてはなりません、ただしWebマーケティングに見られる誘導して購買に繋げるような姑息な手法はご法度です、あくまでも信用を重要視した手法が求められます。
これから訪れるAIやP2P取引全盛期に一時は忘れ去られようとしていたデジタルマーケティングは必ず復活して拡大成長を遂げていきます、顧客別の最適な資産運用や構築支援サイト、顧客のニーズに合わせた同類商品の比較サイトなど、AIとIT技術を駆使した「パーソナライゼーション」を実現していかなくてはなりません。
顧客一人一人のニーズに適合させた複合デジタルサービスであり、これからのデジタルマーケティングには必須の条件となります、リアル営業で高成績の営業マンは他の営業マンと何が違うでしょうか、それは顧客一人一人に合わせたサービスの提供ができるか否かなのです。
高齢化が進むにつれ意外な悩みを持つ人が多くなってきました、過日こんな愚痴に似たような相談がありました。
それは90歳近い母親と2人暮らしの還暦を迎えた息子さんからの相談で「母親が元気すぎて心配でしょうがない」というものです、元気なら何の不安もないと思えるのですがそうでもないのです。
何でも自分で行おうとするので危なっかしくて会社にも安心して行けないのだそうです、買い物から料理まで自身で行いまた何時も時間さえ有れば仲間とカラオケに行ってしまうそうで何時怪我や事故などが起きるのかと不安だと言います。
という「ヘビーシッターの老人版みたいなサービスが無いだろうか」という相談でした、そこで調べてみると既にたくさん有るのです、本当に世の中ってすごいです、欲しい物やサービスは日本では得られない事がないほどにすべて揃っています。
ただ料金は恐ろしく高いのです、オプションで異なるのですが1時間当たり平均で2000~3000円、一日見てもらうと土日を抜かしても月に4~50万円にもなります、これでは普通の人には手が出せません。
そこで考えたのです、訪問するのではなくて元気なのだから送迎付きで来てもらえば良いのではないかと、つまり保育園のシルバー版です、これなら複数人を同時に面倒見れるので価格はぐっと抑えることができます。
そして他者と触れ合うということで、いろんな意味で元気を維持できることに繋がります、買い物や通院などの付き添いも要望有る人を何人か車に乗せて一回りすることで効率良く行う事ができます。
保育園ではなくてシルバー園として介護施設とは一線を引いたサービスと明るさを企画したら面白いビジネスになりそうです、あくまでも介護ではありません、元気で健康なお年寄りが集う楽園です、ゲートボール場やカラオケルームに園芸や趣味などのワークショップも開催していきます。
老人ホームでこれを並行して行っているところも有りました、でも娯楽施設も外出の付き添いなどもなくお年寄りが集まる楽園の提供として行っているところは皆無でした、対象とする地域さえ間違わなければ意外といけるかもしれません。