2024年4月30日 09:00
本来のキノコ栽培は、化学工場のように雑菌が入らないようにした完全なる無菌室で行われます。
ちなみにキノコ栽培の工場に納豆菌やカビが入り込んだら一夜にして全滅します、したがってキノコ栽培農家や酒造所では作業員が納豆や醗酵チーズを食べるのは禁止だそうで買ってくるのさえもご法度なのです。
ところで自然のキノコはどんな状態で生えているでしょうか、ご存じのように雑菌だらけの山や野に生えているのです、ということは自然栽培でもやりようによってはキノコは栽培できるということなのです。
ただし安定的な出荷は望めないし量産はかなり難しいと思います、では家庭で手軽に栽培できるキットにしたらどうでしょうか、キノコ好きな人は買うのではないかと思うのです、無菌室でなくてもできるような品種と菌床を研究すればきっとできると思うのです。
思えば信州育ちの私の子供のころはどこの家庭でも家の裏にはシイタケ栽培用の椎の木の丸太が立てかけられていました、ドリルで穴をあけて菌を植え直径10cm以上の大きなシイタケを毎日のように採っては家庭料理に使い楽しんだものです。
シイタケだけではなくマイタケにエリンギ、高級キノコのボルチーニなどが家庭で手軽に栽培できるようになれば常に土や菌に触れ身体も健康になるのではないでしょうか、自然に生きるとはそういうことなのです。
フレンチの最高級食材である「トリュフ」は人工栽培は不可能とされてきましたが、実はたまたま条件が揃ったようで人工栽培に成功した事例が幾つも報告されています、たまたまも継続すれば必然となります、高い実験材料ですがやってみる価値はありそうです。
イタリアンレストランの中にケースに入った天然のボルチーニが生えていたらどうでしょう、マツタケよりも香りがよく美味しいと言われるボルチーニ、私なら迷わず網焼きやソテーにして贅沢に食します、もしくは野菜とベーコンで作るイタリアントマト煮にたっぷり入れて食します、日本のレストランで提供されるボルチーニは加工済みの缶詰です、風味は勿論のこと食感が生とはまるで違います。
ところで長野県は男女ともに長寿県として知られています、その理由を研究した機関があります、そこで解ったのが年間を通して気圧が低いこと、野菜摂取量が多いこと、そして年間を通してキノコを食しているということです。
菌の塊であるキノコ、食物繊維やミネラルといった解りやすい栄養素だけではなく何か特別なパワーが秘められているのではないでしょうか?