2023年11月24日 07:00
火の話し-3
「火」によって人類にもたらされた産物としては、大きく3つに分類されると思います。
一つは熱源として、例えばストーブやこたつなど人間そのものが暖をとる方法です。
また、湯沸かし器やボイラーのように、水などを温める目的において活用されています。
更には、金・銀・鉄・銅などの金属を原石から取り出し、そして加工するに至るまで「火」は熱源として重要な役割を果たします。
二つ目は光源として、解りやすいのはランプです、これは燃料に「火」を灯し「火」を消さないように工夫を施された照明道具です。
祭りの「祭り火」やキャンプファイヤーなども、一つの光源としての意味も兼ねています。
三つ目は道具として、例えばガスコンロは調理をするための道具、ガスバーナーは物を溶かして接合するための道具などであり、「火を扱うための道具」、これも「火」の重要な活用法です。
このように現在の人間が生活する上で「火」がもたらす産物は計り知れないものがあります、ただ当たり前のように考えているためにその存在を意識することは少ないのかもしれません。
逆に、人類が「火」を敏感に意識するとしたら何でしょうか?
多くの人は、火事と答えるのではないでしょうか。
そうです、「火」は人間の生活には欠かせない重要な存在ですが、同時にコントロールを失った「火」は生命体にとっては脅威の対象となるのです。
更には、「火」を意識的に活用したのが兵器への応用であることは否めません。
兵法にこうあります、「火攻めは陽の攻撃、水攻めは陰の攻撃」と、そしてこれらを日本において目的に応じて自在に操ったのが戦国時代の軍師ではないでしょうか?
また、同様に「陽=火」は例え勝っても遺恨を残し、「陰=水」は共栄を残すと記されています。
「火」は人類にとっては重要な存在であり、また過剰に意識すれば存在そのものが驚異の対象となるのです。
<続く>