株主もいろいろです、何時も電話やメールでうるさく状況を聞いてきたり突然地方へ呼び出されて1泊しての状況説明やらで大変です。
最近になりこのような厳しい人の気持がようやく解ってきました、こういう一見厳しい人とは本当はすごく思いやりがあるのです。
厳しいのは家族のように親身になって考えてもらっているからなのです、また私も決して逃げませんでした、何か質問に答えれば「言い訳言うな!」で終わり、これを何回もやられました、それでもできる限りの誠意を示してきました。
そういう厳しい株主さんが時期を合わせたかのように当社製品を売ってくれたときがありました、本当に涙が出るくらいに嬉しかったです。
そして、みなさん「報酬は要らない、そんな気持ちでやったんじゃないから」と言ってくれました。
逆に「何でも相談してください」と何時もニコニコで文句の一つも言わない株主さんもいます、でも本当に相談やお願いごとで会うとニコニコしながら話しを聞いてくれますが、結果それ以上の何もないのです。
厳しい人とは結局その人を無視できないからなのです、つまりは親身になって考えてくれているということです、ここをしっかり理解できていないと良い方向に行くことも行かなくなってしまいます。
近年の研究により、女性にしか嗅ぎ分けられないという男性の汗に含まれる性フェロモンの存在が明らかになりました。
それは自分のDNAと遠いDNAを持った男性の汗は「良い匂い」として感じ、自分と近いDNAを持った男性の汗は「嫌な臭い」として感じるというものです。
これは多くの動物にも見られ、これによって健全なる種の繁栄を行うという生命本能ともいえます。
またこの嗅覚は通常の匂いの嗅覚とは別のものであり、女性にしか存在しない第2の嗅覚ともいえます。
話は変わりますが、人間には確実に「匂いの嗅覚」とは別の嗅覚があるように思います。
それは「何か利益になるかもしれない」という匂いを嗅ぎ分ける嗅覚の存在で、これも一つの人間の持つ心理的な生存本能だと考えられます。
昔から「人の集まる処は必ず繁盛する」と言われています、企業も今の状態や状況が何であれ、多くの人が訪れるところは何れ上手くいき成功を収める可能性が高いです。
例外として利益を得ようとする他者依存の人ばかりが集まるところは当然儲かりません、何故かと言えばお金を落とす人や回す人がいないからです。
他方、人がまったく寄り付かない企業や人は今がどんなに上手くいっていても必ず低落していきます。
これはいったい何でしょうか、やはり人間には第2の嗅覚が有るのだと思います、それが第六感なのか過去の記憶から来るものなのかは解りません。
多くの人が集まる企業、多くの人が集まる人、本能的に何かに惹きつけられていることは間違いありません。
アインシュタインは、「大切なのは疑問を持ち続けることだ、神聖な好奇心を失ってはならない」という名言を残しました。
更に、「過去から学び今日のために生き未来に対して希望を持つ、大切なことは何も疑問を持たない状態に陥らないことである」という名言も残しています。
目的を達成し成功したいと思うのであれば、常に疑問を持ち続けることが重要だと思います。
ここで疑問を持つ際に前向きな回答を得るように疑問を持ってほしいと思うのです、そうでなければ意味のない回答しか得られません。
例えば「楽しくするにはどうしたらよいか?」というのは確かに疑問なのですが、期待に近い思考であり成功するための知恵は出てきません。
有効な回答を得るための疑問というのは、「どうして楽しくないのか?」というように思考することです。
これによって欠点や障害が見つかります、要はまず欠点や障害を取り除くことが重要なのです、欠点や障害を棚に上げておいて幾ら思考しても改善する方法を導き出せません。
同じように、「売れるようにするにはどうしたらよいか?」ではなく「どうして売れないのか?」、また「どうしたら便利になるか?」ではなく「どうして不便なのか?」なのです。
前向きで有効な「陽」の回答を得たいのであれば、後ろ向きな「陰」の思考で疑問を持つことです。
これは簡単な計算でも解ります、「(-)*(-)=+」であるからです、つまりは自然の摂理そのものなのです。
疑問の持ち方一つ、解決方法も次元の違う回答が得られるのです、普通の人と同じ思考をしないためには普通の人と同じ疑問を持たないことです。
昔から「あること」に関して考えていることがあります、その「あること」とは「変化の連鎖」という現象についてです。
例えば就職や結婚を機に仕事も住む場所も、またそれに伴って日常的に会う人も、住む場所によっては生活スタイルや食生活までもガラッと変わってしまうことが起こります、この場合は就職や結婚という事実が「そのきっかけとなった」ということがいえます。
こういう「変化の連鎖」は私が考えるに自分がそれを望んでいたのではないだろうかと思うのです、つまり自分が望んでいるからそういう方向へ物事が自動的に動き、「あるきっかけ」によって雪崩のように変化が連鎖すると考えます。
それは多くの人は意識していません、あるいは人によっては自然にそうなったから受け入れるというように考えるかもしれません、しかし私の考えは自然にそうなったのではなく、あくまでもどこかで確実に自らその「変化」を望んでいたのです。
話は変わりますが「引き寄せの法則」というものが世に蔓延した時代がありました、正直に言うと私には大いに違和感を感じます。
自分の都合の良いことだけを願ってそれを引き寄せることは不可能です、つまり物事とは自分の都合に関係なく動くものです、人間一人で生きているわけではありません、この理論はその中から自分の都合の良いことだけをピックアップしては喜ぼうと訴えているに過ぎません。
なぜなら100人いて100人の都合で物事が動いたらどうなるでしょうか、考えたら容易に解ります、全員に都合良い事実は起こり得えようがなく何の根拠もない理論ということになります。
実は物事って良いことも悪いことも「変化」が起きれば必ず両立して発生し訪れるのです、これなら極自然で宇宙観で考えても私にも理解できます。
自分の都合の悪いことに目をつむり良いことだけを見ていたらどうなるでしょうか、もっと悪いことに都合の悪い事までも良いことであるかのように思考の転換を図ろうと推奨する人間がいるという事実です。
これは物事の本質を完全に見失い、知らないうちにどこかで大きく成長した都合の悪いことが一気に吹きあがりそして押し寄せます。
「陽極まれば陰極まる」、陰陽思想にこうあります、良いことが大きければ悪いこともそれにつれて大きくなるものです、要はどんなことでも全ての事象はバランスを保っているということなのです。
都合良く考えないこと、都合の良いものだけを見ないこと、冷静に裸眼で見極めることが失敗しない唯一の方法です。
そして世の中はそんなに自分の都合の良いようには動かないのです、どんな人にも例外なく長期間のスパンで観れば「特別な人」などこの世には存在しません。
知能指数を指すIQはよくご存じかと思いますが、AQという指数をご存じでしょうか?
AQとは「逆境指数」を指し、悲劇や怒り、またトラブルや困窮した状況などの逆境に対する行動パターンを指数化したもので、ポール・ストルツ博士によって考案されたものです。
このAQを指数化するにあたり人の逆境に対する反応を4つの要素に分類しました、4つの要素とは「コントロール」・「責任」・「影響の範囲」・「持続時間」であり、これらを数値化してAQレベルを割り出します。
また、そのAQレベルから「脱落組」・「キャンパー」・「登山家」の3つのタイプに分けます。
この方法で個人や組織の逆境の耐性などを知ることができるというもので、今後評価されてくる指数ではないかと思っています。
各種の検証もされつつあり大企業では80%の人が「キャンパー」であり、逆境では逃げ出すか安定を求める行動を行うようです。
ちなみに「脱落組」というのは逆境に対する耐性が無く冒険を一切できず社会的活動ができない人、「キャンパー」はある程度の冒険はできるがいざとなれば我先に逃げ出す人、「登山家」は前向きに逆境を捉え目的を達成できる人です、このタイプを割り出すための「AQレベル」とは、以下に示すように分類されます。
レベル1:「エスケープ」・・・試練や責任から常に逃避する人
レベル2:「サバイブ」・・・直面する状況で生き残る方法を考える人
レベル3:「コープ」・・・直面する状況で単に対処を試みる人
レベル4:「マネージ」・・・逆境を管理し積極的に解決しようと試みる人
レベル5:「ハーネス」・・・逆境を栄養源にして更なる成長を遂げていく人
AQレベル1は「脱落組」、2~4は「キャンパー」、5は言うまでもなく「登山家」ということになります。
ここで「登山家」が経営者に向くのかと言われるとイコールではありません、逆境に対する対応は経営者の資質の一つに過ぎないからです、ただ「脱落組」とレベル2とレベル3の「キャンパー」は残念ながら独立を考えるときは個人事業主に留めた方が無難でしょう。
さて組織の構成を考えた場合、この逆境指数を上手く使うことでその人に応じた役割や責任分担をクールに計画できるのではないかと考えています。
経営者や団体組織の代表という者の最大の業務が人事です、どんな人も情というものがあります、しかし強い組織を考えるとき情を捨てクールに割り切った施策が求められるときも多々あるものです。