2024年3月20日 09:00
「借金をしたくない」というのは普通の人の感覚だと思います、理由は「返す必要のあるお金は気が重い」という理由からです。
さて、お金を借りるという行為と経営ということに関してですが、起業したら正確に自分の中で理解しなければいけないことがあります。
それは、信用がなければお金を借りたくても借りることができないということと、もう一つは計画した事業の必要予算は原資がなくては絵に描いた餅と同じになるということです。
起業したら一人の経営者です、更には個人情報が保護される個人から個人情報がある程度公開されてしまう半公人となります。
その際に自分の信用力の目安が借金額と言っても過言ではありません、また事業を行うに手元の資金だけでできる事などたかがしれており、少ない原資でできる範囲には限界というものがあります。
どうしても返すことへのプレッシャーがあるなら、借りたお金には手をつけずに何時でも返すことができるようにしておいてキャッシュフローを常に潤沢にしておけばいいのです。
この場合はキャッシュフローの高さから更に融資枠が増えていきます、また何時でも事業に対して余裕が生まれますので上手くいかないことも上手くいくようになります。
つまり、1億円の借金が有るがキャッシュフローは1億円以上ある、これは経営者として大きな勲章であり信用力です。
決算書も見事に中堅企業並みになりますし会計上は完全無借金企業です、つまり経営者として大成功です。
また、貸し借りの金利の差は信用力を維持するための保険料と考えればよいのです、現在は借金をしてもゼロに近い金利なのですから。
感覚として不思議なのは家の購入や車の購入にはオーバーローンでも平気で借りているのに、何故事業資金は借りられないのでしょうか?
つまり、そのこと自体が自身の事業の将来性に自信が無く責任が持てない証拠ではないでしょうか?
だから銀行も融資残高が無い企業は更に厳しくチェックして、いざという時にも貸してくれないのです。
また確たる事業と計画ができていない状況下での助成金や支援金などの返す必要の無いお金ほど厄介なものはありません、昔から「ただほど怖いものは無し」ということも頭に入れておくことです。
確たる事業ができていないうちの返す必要のないお金は正直言って何も生みません、最悪はこれによって利益を生まないのに投資した人材や事業の維持コストが嵩み、むしろ無かった方が良かったというのがオチです。
自身の腹を痛めないで、助成金だけを得て人材確保や設備投資をして成長した企業を未だかつて見た事がありません、統計は実に正しく事実を物語っているのです。
結局、経営者が自身の腹を傷めない事業は絶対に上手くはいかない、それだけのことです。
先ずは自身のお金を惜しむことなく投資し、その投資によって生まれた事業の実績を以って更なる高嶺を狙う為に銀行融資で成長段階へステップアップする、この繰り返しで企業は大きく成長していくのです。
借金ができない人に成長事業の構築などできるはずはありません、前述のように自分の未来に自信もなく結果責任もとれないということなのですから。