2026年4月27日 10:00
デジタル庁は2026年4月24日、政府職員向けの生成AI利用環境「源内」のソースコードをオープンソースとして公開しました。 この取り組みは行政における生成AI活用の透明性を高めるだけでなく、民間企業による活用を通じて課題を抽出・共有し国内のAI活用基盤を構築することを目的としています。 ソースコードはMITライセンス(商用利用、改変・再配布可、著作権表示必須)に基づきGitHubで公開されています。
https://www.digital.go.jp/policies/genai
https://www.digital.go.jp/news/907c8e5d-2f4f-4bd7-9400-37c9f4221d7d
「源内」はAIモデルそのものではなく、多様なモデルを安全に利用するための「プラットフォーム」として設計されており、その核となっているのがRAG(検索拡張生成)の仕組みです。 メインとなるLLMはGPTやGeminiなど複数の外部モデルを切り替えて活用することを前提としています。 また各省庁では国内LLMの採用も進められています。
一方で現在の運用における重要な要件として開発企業には学習データの透明性担保が求められます。 どれほど堅牢なRAGシステムを構築したとしても、参照元となるデータ自体が汚染されていては意味をなしません。 「誰が、いつ、何を記録したのか」を明確化しAIの信頼性を担保する必要があります。 この「データの出所管理」機能は現在の「源内」には実装されていないため、導入組織が自社で構築すべき領域です。 解決策の一案としては、ブロックチェーン技術の活用などが考えられます。
「源内」のオープンソース化は日本におけるエンタープライズ向けRAGの「標準的な設計図」を示したものと言えます。 しかし、その先にある「検証可能性」という本質的な課題の解決は、今後の重要なステップとなります。 誰もが真に安心して利用できる次世代のAIインフラが求められています。
