Polk(ポーク)はアメリカのPolk Audio社のオーディオブランドである。
1974年、ライブコンサートのような響きを家庭で愉しむオーディオ製品を作りたいと、大学時代に知り合った仲間数人で創業し、ガレージ工場でスピーカー作りを始める。
日本では近年になり製品が流通し始めたので、ニューブランドかと思われる人が多いがハイエンドからエントリークラスまで創出している老舗のオーディオブランドである。
日本の総販売代理店は、デノンやマランツで有名な株式会社ディーアンドエムホールディングスである。
同時に発売されているシリーズ数の多さに圧倒されるが、トールボーイ型や小型ブックシェルフ型などファンも急上昇中の今後注目すべきブランドである。
ELAC( エラック)は、ドイツのエラック・エレクトロニクス社の高級オーディオブランドである。
1926年、ドイツ軍の潜水艦の操行に用いるソナーを製造する会社として創業する。
1945年、第二次大戦が終結後に技術力と音響工学ノウハウをレコードプレーヤーに応用し、1957年発売の「ミラコード」というスーパーヒット作を生み出していく。
この成功をきっかけに、小型スピーカーにもこれらの技術を終結させヒット作を飛ばし世界に名を馳せていく。
現在では、デジタルオーディオ分野にも進出し、アンプやDACなどの製品も出し高級オーディオブランドとして知名度も上がってきている。
Electro Voice(エレクトロボイス)は、エレクトロボイス・マニュファクチャリング社のオーディオブランドである。
いまだにアメリカンスピーカー御三家と言えば、「JBL」・「アルテック」・「エレクトロボイス」としてあまりにも有名なPA向けスピーカーの大御所である。
1927年、アル・カーンとルー・バウロスの2人のエンジニアによってラジオエンジニア社が設立され、ラジオの修理を祖業とする。
1930年、フットボールの監督から練習で選手に指令を出すのに大きな声で遠くまで届く機械が欲しいと言われ製作したのがきっかけでPA用のシステムを手掛けるようになる。
尚、この機械が現在のメガホン型の電気拡声器のルーツとなったことは容易に想像できる。
これをきっかけに、社名をエレクトロボイス・マニュファクチャリングと変更する。
1934年、現在でもマイクロホンに使われているハムバッキングコイルを考案し、これがきっかけで会社は急成長を遂げる。
1946年、第二次世界大戦終焉と同時にスピーカーの製造を行うようになる、これが現在のエレクトロボイスの事実上の誕生となる。
以後、大型スピーカーユニットやドライバーホーンを特徴としたPA用のスピーカーで一躍世界ブランドに伸し上がる。
アメリカのロックカフェではエレクトロボイスが圧倒的なシェアを握っている。
ロックミュージシャンはエレクトロボイス、ジャズミュージシャンはJBLというようにPAスピーカー業界を二分している感がある。
ホームユースでは時々小型のスピーカーを出す事もあるが、これはロックミュージシャンが録音を家に帰りモニタリングするニーズに合わせての事である。
PHILIPS(フィリプス)は、コーニンクレッカ・フォリプス社のオーディオブランドである。
1891年、オランダでヘラルド・フィリプスによって創業し、最初の製品は電球であった。
その後、ラジオ・蓄音機とオーディオ製品を手掛けていくようになり、軍需産業と家電による総合電機メーカーに急成長を遂げる。
現在では、CDプレーヤー・DVDプレーヤー・プロジェクターなどを核に音響・映像機器に加えて医療機器分野などにも進出している。
オーディオ分野では、デジタル音源黎明期に出したフィリプス方式ともいえる高級DACがオーディオマニアを魅了し、多くのメーカーが一時期採用していたこともある。
日本においては、1950年代初期に松下電器と新社を設立するなど、日本の家電メーカーに与えた影響力は計り知れないものが有る。
現在でも、日本のオーディオメーカーや家電メーカーと資本提携した会社などは無数に存在している。
LINN(リン)は、イギリスのリン・プロダクツの高級オーディオブランドである。
1972年、アイヴァー・ティーフェンブルンによってリン・プロダクツが設立された。
イギリス王室御用達として唯一のオーディオブランドであり、この実績によって高級オーディオブランドとして世界に名を馳せる。
最初の製品は、レコードのターンテーブルで、その後アンプ・CDプレーヤー・スピーカーと総合オーディオメーカーに急成長していく。
日本ではハイエンドアンプやCDプレーヤーなどが人気で、薄型のヨーロピアンスタイルが実に品が有って高価なのによく売れている。
そのデザインは1990年代のファッション誌にも取り上げられるほどで、女性にも人気の高いブランドになっていった。