2024年11月25日 09:00
アメタンとは、老舗オーディオスピーカーメーカーのタンノイのアメリカ時代の製品を指している。
タンノイは、1926年にイギリスで誕生した老舗スピーカーメーカーであるが、1974年に工場が火事になり大損失を出します。
これがきっかけとなり、アメリカの老舗オーディオメーカーである当時既にJBLなどを傘下に持つハーマン・インターナショナル社に売却されます。
その後、2002年にデンマークのTC社に売却されるまでの間に出された約30年に及ぶタンノイ製品を、「アメリカ時代のタンノイ製品=アメタン」と呼ばれるようになったのです。
タンノイは特にクラシックファンには堪らない製品を数多く出し、アルニコ磁性体(強磁性体)を使ったスピーカーは特に有名であり、アルニコの大口径ユニットを大型エンクロージャーに入れた製品は未だに中古市場でも不動の人気がある。
また、アメリカ時代の製品名で「A・B・C・D」で始まる製品はイマイチな音という都市伝説もどきの根拠を付けたレジェンドまである。
逆説的には、アメリカ時代の「A・B・C・D」で始まる製品はジャズやロックに向く音とも言え、事実ジャズファンに好まれる傾向にある。
※本シリーズは、オーディオ用語辞典には載っていない往年のオーディオマニアの間で使われている用語を紹介しています。
近年でもオーディオ誌の評価レポートなどにおいて、往年のオーディオ評論家が使うこともありますので参考になれば幸いです。