2024年2月29日 09:00
Onkyo(オンキヨー)は、現オンキヨー株式会社のブランドである。
尚、正式なブランド名および社名は「オンキョー」ではなく「オンキヨー」である。(他の記事では一般的な呼称である「オンキョー」を用いています)
1946年に、松下電器のスピーカー工場長であった五代武によって大阪に創設された会社が大阪電気音響社である。
翌年、大阪音響に社名変更し自社製のスピーカーユニットを用いたラジオを発売し大ヒットを飛ばし一躍オーディオ界に台頭してくる。
尚、自社製のスピーカーを搭載したラジオを製造販売した会社は日本では他にダイヤトーンのみである。
1957年には、総合家電を目指す東京芝浦電気(東芝)の資本を受け入れ、同じく創業したての山中電機(ブランド名:テレビアン)、七欧電機(ブランド名:ナナオラ)と共に東芝グループとなる。
1971年、全オーディオブランドをOnkyo(オンキヨー)に統一し、ハイファイオーディオ製品を創出して行く。
その後バブル崩壊まで繁栄を極めるも、オーディオ氷河期を乗り越えられずに1993年に東芝との資本関係を解消し独立する。
尚、東芝は当時東芝独自のオーディオブランドであるAurex(オーレックス)を立ち上げており、部品や製品の供給は続けられた。
その後のオンキヨーは、新時代に対応すべくミニコンポなどで盛り返しを図る。
2000年以降には、同業他社を子会社化したり、台湾企業との資本提携など経営的な動きが激しい時も有ったが、一環としてオーディオに対する姿勢は変わることはなかった。
現在のOnkyoは、オーディオ氷河期を乗り切った数少ない日本のオーディオブランドとしての地位を固め、再び高級ハイエンドスピーカーやアンプなどを手掛けている。
マニアの間には「何を選べばよいか迷ったらオンキョー」というようなレジェンドが広まる程、突出した個性的な音色こそ無いがどの製品を買っても後悔することはない。
ただ、私的には70年代のセパレートアンプや90年代前半までのミドルクラスのプリメインアンプの「インテグラ」シリーズの音色が好きで、サンスイトーンに近い中低音の締まった音が何とも言えない味を醸し出してくれるのです。
また、最近の小型ブックシェルフスピーカーのD-212EXはセットで7万円前後という価格ながら、中型ブックシェルフかと思わせるようなメリハリのある音質で、バージョンを変えながらロングセラーを続けています。
上位の412とは遜色ない音であり下位の112とは別次元の音です、そういう意味では価格とのバランスでハイ・コストパフォーマンスなスピーカーの一つと言えます。