2024年2月26日 09:00
YAMAHA(ヤマハ)は、現ヤマハ株式会社のオーディオ・AV製品のブランドである。
祖業会社は、1897年(明治30年)に日本楽器製造株式会社として静岡に創業し、以後楽器製造、オートバイ、自動車関連製品などを手掛け、創業90周年に当たる1987年にヤマハ株式会社と改称する。
1960年頃からエレクトーンなどの電子楽器を手掛けるようになり、電子楽器のPA用アンプやスピーカーなどヤマハのオーディオ部門はここから徐々に拡大されるようになる。
尚、1969年にはピアノの発売数世界一となり、世界にヤマハブランドが浸透するようになる。
特に有名なのが電子音源に関する世界スタンダードであるMIDI企画の制定企業として認定されたことで、その後デジタルオーディオ分野においてもデジタルアンプICなど、現在のオーディオには無くてはならない名ICを数多く創出してきた。
1970年代に入ると、PA用のオーディオ製品の技術を生かしてハイファイオーディオ分野にも手を広げ、高級ハイエンドのセパレートアンプなどで、オーディオファンを魅了し続けた。
B-1に始まるBで始まるパワーアンプは今でも大人気で、真っ黒な冷却フィン丸出しのまるでエンジンのようなB-5はヤマハハイファイアンプの頂点を極める。
その姿からは想像できない優しい音色はヤマハサウンドと呼ばれ、クラシックやポップスファンには特に好まれる傾向にある。
ジャズやロックファンは、どちらかというとヤマハプロフェッショナル製品であるPA用のアンプの音色の方を好む傾向にある。
楽器メーカーが手掛けるオーディオとして数々の名オーディオ製品が誕生したが、1976年に誕生し大ヒット・ロングセラーのハイエンドプリメインアンプCA-2000は、その後のヤマハオーディオスタイルを決めてしまうような音色でありデザインも非常に美しい。
スピーカー部門では、NS-1000が世界中の放送局のスタジオモニターとして採用され、高級ハイエンドスピーカーながら空前の大ヒットスピーカーとなる。
今も尚中古市場では、CA-2000とNS-1000は当時の販売価格以上で販売されている。
アンプはCA-2000、スピーカーはNS-1000がヤマハサウンドの原点であり、その後の製品の音色の傾向が決定された製品と言っても過言ではない。
第一次オーディオブームの70年代から、今も尚継続して多くのオーディオ製品を出し続けている数少ないオーディオメーカーの一つである。