2024年2月22日 09:00
Luxman (ラックスマン)は、大阪で1925年にNHKがラジオ放送を開始すると呼応するように創業し、後に日本を代表する高級ハイエンドオーディオメーカーとなる。
1925年に錦水堂額縁店のラジオ部としてオーディオ事業を開始、翌1926年に「Lux」ブランドとして真空管ラジオの製造・販売を開始する。
1958年に6CA7を最終段とした初の真空管アンプを発売する、当時のソースは全てモノラルだから当然モノラルアンプであった。
1961年に社名をラックス株式会社と改め、本格的なオーディオメーカーとしての路線に舵をとる。
また、同時に初の真空管プリメインアンプSQ-5Aを発表し、その後も続々と特許取得した独自回路を用いた真空管アンプを発表し続ける。
1963年、ラックストーンと後に呼ばれるきっかけとなる名機SQ-38が誕生する。
1970年代には、その後継機SQ-38FD~SQ-38FDⅡを出し今も尚多くのファンを持つ真空管プリメインアンプの大御所となる。
1981年、カーオーディオメーカーであるアルパインの資本傘下に入り85年から90年代初頭までALPINE/LUXMAN(アルパインラックスマン)のブランドで製品を出す。
この5年間には、世に言う798戦争に参加するなど製品も企業戦略もラックスマンらしからぬ痕跡を歴史を残し熱狂的なファンを失望させる、所謂ラックスマン空白の時代でもある。
90年代中盤以降は、再びラックスマン本来の姿勢を取り戻し多くの名作を世に出し続け、2000年にはラックスマン株式会社を分社化しLuxmanブランドを引き継ぐ、同時に本格的真空管アンプの製造を復活させる。
ラックスマンは次代を先行し、多くの日本オーディオメーカーを誕生させた立役者である。
海外ではマッキントッシュやマークレビンソンと並ぶオーディオブランドを確立し、多くのファンを魅了し続けている。
尚、当時の真空管アンプの音色をトランジスタ時代になっても受け継ぎ、賛否両論は有るものの「ラックストーン」は一つの文化を形成した事は間違いない。
アキュフェーズと共に、日本を代表する高級ハイエンドオーディオブランドとして、今も尚生き続けるオーディオブランドの巨匠である。