2023年10月 4日 09:00
熟成された/芳醇な/練りこまれたとは、特に老舗メーカーの製品の評価で使われるのを考慮すると、そのメーカーの伝統的な音と言う事を指しているのと推測する。
音に対して、熟成された音と言われても正直意味が解りません、本来はチーズやワインなどに使われる言葉なのですから。
同様に「芳醇」という言葉は、本来ワインやウイスキーなどの酒類の表現用語であり、音に対してどのような意味で使っているのかは読む人がそれぞれで勝手に想像するしかない。
こういった根拠を示す事が出来ない表現は、正直止めてほしいと願うばかりです。
※音というのは人間の耳の構造上、極めて曖昧な存在です。
その音を言葉で表現するのは更に難しいのですが、評論家諸氏の独特な言い回しが更にこれを難しいものとしている気がしてなりません。
また、正確な意味も知らずに他の評論家の表現を真似ている若い評論家もいるので、オーディオ評論家の評価を鵜呑みにするのは大変危険です。
オーディオは製品の性質もさることながら、鳴らす環境やソースによって大きく鳴り方が変わるし、感じ方はその人の趣向が強く反映されます。
評論家の多くが「~感」という言葉を使います、つまり自身の感覚であって、そこに根拠も示すべきエビデンスもありません。
オーディオ製品は、他者の評価は参考程度に聞いておいて自分の耳で確認し、自分の好きな音を探すのが一番でしょう!