2023年9月22日 09:00
温もりを感じる/人間味のあるとは、刺激が少ない音を指していると推測する。
つまり、聞きやすい音だということを表現しているのかと思いますが、ある意味では「適度に抑えられた音」とも取ることができます。
確かに、刺激が少なく聞きやすい音は長時間聞いていても疲れません、これは良く解ります。
ただ、読む人によっては最悪な評価と受け取られ可能性の高い言葉です。
これは聞く音楽のジャンルによって異なりますが、迫力や刺激的な音を求めるジャズやロックファンが「温もしを感じる音」という評価のものはまず買わないでしょう。
サックスやギターなどを生で聴けばすぐ解りますが目の覚めるような極めて刺激的な音です、これをどこまで再現させることができるのかとジャズやロックファンは日々苦労しているのです。
イージーリスニングやクラシックなどを作業用BGMとして小さな音で流すような場合には好まれる表現だと思いますが、それならエントリークラスのミニコンポで充分であり敢えてハイファイオーディオ製品を購入する必要もない。
尚、「シャイな」、「謙虚な」と言う表現もほぼ同義語だと推測する。
※音というのは人間の耳の構造上、極めて曖昧な存在です。
その音を言葉で表現するのは更に難しいのですが、評論家諸氏の独特な言い回しが更にこれを難しいものとしている気がしてなりません。
また、正確な意味も知らずに他の評論家の表現を真似ている若い評論家もいるので、オーディオ評論家の評価を鵜呑みにするのは大変危険です。
オーディオは製品の性質もさることながら、鳴らす環境やソースによって大きく鳴り方が変わるし、感じ方はその人の趣向が強く反映されます。
評論家の多くが「~感」という言葉を使います、つまり自身の感覚であって、そこに根拠も示すべきエビデンスもありません。
オーディオ製品は、他者の評価は参考程度に聞いておいて自分の耳で確認し、自分の好きな音を探すのが一番でしょう!