2023年9月 8日 09:00
艶っぽい/色っぽい/生々しいとは、特にボーカルに対して使われことが多いので、おそらく中音域が安定していて高音域まで綺麗に伸びているということを表現していると推測する。
聞く音楽ジャンルを問わず、オーディオマニアはボーカルがそこに居て歌っているかのような音をどう再現させるのかと日々奮闘しています。
オーディオ初心者ほど低音域や高音域に注目しますが、経験を積むと中音域が最も重要であることが理解できるようになります。
何故なら、中音域は人間の耳の特性上もっともよく聞きわけることができる音域で、その機械の個性が出やすい音域でもあるからです。
したがって、中音域の代表格であるボーカルを聴くことは機器選択の重要なファクターとなります。
オーディオマニアとは、自分の理想とする、もしくは好きな音かを判断する時には必ずボーカルを聞いて判断しています。
中音域が安定し高音域まで綺麗に伸びるアンプやスピーカーでボーカルを聴くと、そうではないもので聞くのとはまったく違ってきます。
息をするかすかな音や、語尾の無声音の音まで綺麗に聞こえるのです。
これを指して「艶っぽい」と表現しているのであれば評価が高いといえるが定かではない。
※音というのは人間の耳の構造上、極めて曖昧な存在です。
その音を言葉で表現するのは更に難しいのですが、評論家諸氏の独特な言い回しが更にこれを難しいものとしている気がしてなりません。
また、正確な意味も知らずに他の評論家の表現を真似ている若い評論家もいるので、オーディオ評論家の評価を鵜呑みにするのは大変危険です。
オーディオは製品の性質もさることながら、鳴らす環境やソースによって大きく鳴り方が変わるし、感じ方はその人の趣向が強く反映されます。
評論家の多くが「~感」という言葉を使います、つまり自身の感覚であって、そこに根拠も示すべきエビデンスもありません。
オーディオ製品は、他者の評価は参考程度に聞いておいて自分の耳で確認し、自分の好きな音を探すのが一番でしょう!