鶏卵=タマゴは卵白と卵黄に分けられ、それぞれ特徴的な栄養素が含まれています。
ほんの少し前までは卵黄は高コレステロール食材として成人病対策では「食さない方が良い」とまで言われてきました、しかし近年の研究で鶏卵は素晴らしい食材であることが解ってきました。
卵黄の成分はたんぱく質15%、脂肪分30%でこのうち60%が中性脂肪で、30%がリン脂質、10%がコレステロールです。
したがってこの脂肪分である栄養素だけを取りあげ、特に高脂血症の人には鶏卵はタブーと言われてきたのです。
しかし、リン脂質は脳細胞や神経細胞の重要な構成物質であり、これが不足すると記憶障害や老化現象を起こしてしまいます。
また、卵黄に含まれるコレステロールは中性脂肪を減少させる作用のある不飽和脂肪酸であり、成人の場合1日に2個程度であればそれほど中性脂肪値が上がらないことも判ってきました。
むしろ、頭脳労働者には積極的に取ってほしい食材と言えます。
また、卵黄を使用した調味料であるマヨネーズは理想的な食品であり、量さえ気をつければレシチン+不飽和脂肪酸の作用で血中コレステロールの上昇を抑える働きがあります。
卵白は、たんぱく質の含有量を示すプロテインスコアの基準となっている食材で、当然のことプロテインスコアは100という高タンパク質です。
「たんぱく質」を漢字で書くと「蛋白質」であり、「蛋白」とはもともとの「卵白」のことであることはあまり知られていません。
卵白のたんぱく質の成分はオボアルブミン、コンアルブミン、オボムコイド、オボグロブリンG1などから構成され、特にオボグロブリンG1には高滅菌作用があることが近年解明されました。
玉子を割って、そのまま置いておいてもなかなか腐らないのは、この成分の作用によるものです。
このオボグロブリンG1は俗名「リゾチーム」と呼ばれ、細菌類の細胞膜を破壊し滅菌することをペニシリンの発見者であるフレミングが突き止めました。
卵白は、高たんぱく質で筋力維持や老化防止に役立つだけでなく、サラダなどと一緒に食すれば雑菌などを滅菌してくれる作用があるので、積極的に取りたい食材なのです。
どうですか?
鶏卵一つで、多くの身体に良い成分を摂取できるのです、鶏卵をもっと見直してみては如何でしょうか?
特に野菜との相性は、栄養素学的に抜群です!
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陰陽バランス食養学~現代に蘇る医食同源~
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人類が誕生した当時の主な食べ物は肉類とナッツや果物でした、日本でも仏教伝来まではあらゆる肉が食されていました。
肉類では正肉は必須アミノ酸を直接取る事ができ、これは他の植物などから取れるアミノ酸に比べて肝臓への負担が20%以下と少なく、肝臓が他の成分分解や解毒に専念できるため、身体には極めて都合よい食品なのです。
したがって、夏バテや二日酔いには牛スープに塩コショウを加えれば、もってこいの薬にもなるのです。
また正肉だけでなく、モツ(内臓肉)も世界中で食されている貴重なタンパク源です。
ヨーロッパの多くの国では、モツ(内臓肉)のソーセージ(血入り)は家庭料理の定番メニューとなっています。
中国ではモツは正肉よりも高価な食材で、これは取れる量が少ないという希少価値を認められてのことです、そして世界で最も多くの部位を食材としています。
モツ(内臓肉)は正肉と同様に必須アミノ酸、ビタミンA、ビタミンB群が豊富で、脂肪分が極めて少なく、加えてミネラル分も摂取できるという、実にヘルシーな食品なのです。
英語では「ファンシーミート」と呼ばれ、低脂肪、高タンパク、高ビタミンの健康食品として世界中に認められています。
特にレバーは、上記の栄養素に加えて鉄分と葉酸が豊富で、これらは貧血症の造血薬に含まれる成分と同様です。
新鮮なレバーは、貧血気味の人にはお勧めの食材の一つです。
レバー+ニラ+タマネギの組み合わせで作るスタミナ炒めは、栄養素的に実に理に適っており、まさにスタミナ料理と呼ぶに相応しい料理です。
栄養素的には、上記のスタミナ炒めにニンニクと生姜を加えれば、売られている滋養強壮の漢方薬の成分とほぼ同じになり、理想的な疲労回復と体力アップの料理となります。
少し前にはモツ鍋が流行しました、またモツカレーも大変人気がありました。
昔からモツは「ホルモン焼き」に代表されるように、人間にとって必要な栄養素がびっしりと詰まった食品なのです。
他の野菜などとのバランスを考えながら、是非週間メニューの一つに加えて頂きたい食材です。
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肉類は、食品の中では最も高タンパク質で高脂質な食品です。
人類が誕生した当時の食べ物は、肉類と果物でした。
日本でも、仏教伝来まではあらゆる肉が食されていたほど、
人類には無くてはならない食材の一つなのです。
肉類の共通する栄養素は、必須アミノ酸(タンパク質を含む)と脂質です。
これらは細胞を作るためには無くてはならない、最も重要な栄養素です。
特に必須アミノ酸は重要で、直接摂れるのは肉類だけです。
したがって肉をよく食べる人は高体温でエネルギッシュ、
そして疲れ知らずなのです。
近年、健康ブームにより肉類が避けられる傾向にありますが、
これは誤った健康法です。
必須アミノ酸不足は内臓細胞や皮膚細胞のリサイクルが正常に行われなくなり、
身体的老化が早くなるので要注意です。
牛肉は加えてビタミンB2が豊富で、これは食欲増進と筋力アップに効果があります。
二日酔いには肝臓を元気にして胃腸を整える薬となります。
豚肉はビタミンB6とB12が豊富で、疲労回復のドリンクには必ず入っている栄養素です。
夏バテには豚肉は立派な薬になります。
鶏肉は脂質が少なく高タンパク質で、皮にはコラーゲンが豊富にあり、
皮ごと煮込んだ鶏肉料理は肌艶を良くして若返りの美容薬として昔から利用されてきました。
アミノ酸は20種類あり、
そのうち9種類は体内では生成できないので必須アミノ酸と呼ばれています。
これらは肉類を食して得るしか方法は無いのです。
必須アミノ酸は細胞を作り、また脂質は細胞の重要な栄養素となります。
皮膚疾患やコレステロールが気になり肉類を食べないと、
さらに心身のバランスを崩してしまいます。
コレステロールが高くなるのは、
他の糖質の取り過ぎやアルコール摂取などによるところが多大に起因しています、
決して肉類のせいだけではないのです。
最近の若い人が、すぐに座り込むのは筋力不足からという研究結果が出ています。
飽き易い、切れやすい、集中できない、基礎体力がない・・
これらもすべて肉類の摂取不足から起きる症状だという、医学界からの指摘があるくらいです。
食事はバランス、何でも適量をバランス良く摂取することが、
正しい健康法なのです。
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約2500年前に中国で発刊された、「周礼」という古典書に
「食医」という医師のことが書かれています。
当時、医師は4つの職種に分かれていました。
それは「食医」、「疾医」、「傷医」、「獣医」です。
そのなかで最も高い地位にあったのが、
この「食医」なのです。
「食医」は食事療法によって健康を保ち、病を事前に防ぐための処方を行う医師のことです。
現代で言うと「栄養士」のような存在です。
そして他の「疾医」は、漢方薬などの処方で病を治す今の内科に相当します。
「傷医」は切ったり縫ったりと怪我を治す今の外科に相当します。
「獣医」は人間ではなく家畜の医師です。
この「食医」の文化が韓国へ伝わり、皇帝には必ず専属の「食医」が付いていました。
韓国テレビドラマ「チャングムの誓い」(韓国名:大長今=デジャングム)は、
実話であり、主人公チャングムは皇帝の料理人から、女性で最初の食医となった人でした。
そこで私も日ごろ食べているものがどのような成分を持ち、
身体にどのように働くのか非常に興味を持ち調べるようになりました。
驚くことに、食品に含まれる成分は、
その殆どが生薬や液体栄養ドリンクに含まれている成分と同じものでした。
つまり、栄養素を頭に入れて献立を考えれば、
特別に漢方薬や滋養強壮剤などを飲まなくても、元気で病気知らずでいられるということです。
中国では、正常なる食事は「医食同源」と言い現わします、
また韓国では「薬食同源」と言い現わします。
意味は栄養のバランスが取れた食事をすることは、医者や薬と同じということです。
本コーナーでは、その食材に含まれる成分と身体への作用を調査し、少しずつお話しさせていただければと思っております。
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みなさんは、突然何かを食べたくなったり飲みたくなったりすることがないでしょうか?
例えば、普段はあまり好きではないトンカツが急に食べたくなったり、同様に普段は絶対に飲むことはない炭酸飲料を人が変わったかのようにガブガブ飲みたくなったりしませんか?
これは、身体が記憶している無意識の領域からくる一種の欲求の一つなのです。
身体内の状況が起因して、過去にその食べ物や飲み物によって満たされたという記憶が原因で起こるものと推測されています。
これは、その食べ物や飲み物に含まれている成分が不足しているときに他なりません。
トンカツは、おそらく身体が必須アミノ酸や脂質が不足していると考えられ、炭酸飲料は糖分不足や消化不良を起こしていると考えられます。
私も、本来は嫌いなはずの野菜を突然モリモリ食べたくなる時もあれば、普段は飲まない牛乳を1ヶ月以上も飲み続けた時もあります。
そして今は何と味噌汁です、ひと月ほど前に何時もよく使う居酒屋で無料サービスしてくれる「シジミ汁」を飲んでからというもの、朝夕問わず突然飲みたくなり、ついにはカップ味噌汁を買い込んでいる始末です。
その前は豆腐、これも普段はほとんど食べる事の無い食品でした。
これも、飲んでいて突然のように肉豆腐を頼んでからというもの、普段も豆腐が食べたくなってしまいました。
「身体が欲している栄養素が含まれている食べ物は美味しく感じる」と何かで読んだ記憶があります。
どんなに健康に良いと言われても身体が欲していないときは、それを美味しく感じないのも同様でしょう。
食べたい欲求が起きたら素直に応じる、これも健康維持には意外と重要なのかもしれません。
ただし、どんなものでもどんな時でも、食べ過ぎは絶対にいけません。
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