2024年8月26日 10:00
前回はお金の絶対値で思考する話しを致しましたが、今回は時間感覚を「絶対値」ではなく「相対値」で考えなくては危険という話しです。
例としてアインシュタインの逸話があります、アインシュタインは町の人から相対性理論の質問を受けた時にこんな言葉を冗談交じりに返したそうです。
「もし男の子が大好きな女の子と1時間並んで座っていたらその1時間は1分ほどに感じるでしょう、しかしストーブの真ん前に坐ったらその1分は1時間に思えるでしょう」と。
相対性理論からはかけ離れているようでいて実はこの話の本質は別の所にあります、つまり時間感覚というのは「極めて相対的」だということなのです、楽しい時間はあっという間ですが苦しい時間はいつまでたっても進みが遅く感じるのです。
確かに自分にとってスケジュールを立てるときの1時間は「1時間」という量でしかありません、 でもその1時間がどのような時間感覚を持って過ごされるのかについては考えることはしません、同様に集中しないとできない事と考えずともできる事でも時間の進み具合は大きく異なります。
設計や企画を立てるような「頭を使う仕事」は時間が経つのは恐ろしく速いものですが、 ルーティング作業は時間が経つのがゆっくりに感じられるはずです、脳の処理時間と処理能力は反比例する傾向にあります。
もし時間を絶対量だけで考え作業量によって均等に仕事時間を割り当ててしまうと、 一方では足りなくて他方で余ってしまうことが起きてしまいます。
そして「どこかで辻褄が合えばいい」という考え方をしてしまうと、 どこで時間がかかっているかを見極められず どこの作業効率を上げることができるかなどの改善点も見出せなくなってしまいます。
こういった意味で時間というのはお金の絶対値に対して逆の「相対値」で思考し管理する必要があるのです、自分が計画したスケジュールを守れない人はこの自身の時間感覚が正確に処理できていない証拠です。
社会人にとっては致命傷とも言えますが、長年の記憶によって形成された脳機能を正常化することは極めて難しいと言われています。