2024年12月 5日 10:00
中小企業のための補助金・助成金(8)
完了検査から入金まで
補助金の採択され交付申請が通り交付が決定したらいよいよ事業の開始です。しかし補助金はここからが本番です、事業をやりきる必要があります。補助事業の完了は、実績報告書と各商標などを提出し完了検査を通過する必要があります。
完了検査は補助金によって一部変わりますがほぼ同じです。補助金をもらうためには支払った各商標が必要となります。ここでその補助金の手引きをよく読み込んでおく必要があります。例えばよく問題となるのはWeb注文で購入する場合です。一般的な取引でだと「見積書」「注文書」「納品書」「請求書」が発生します。これでも足りないのですが、Web注文ですと見積書や注文書が無かったりしますので、それらのエビデンスとなるものをとっておかなければなりません。Web注文の場合は主に画面のスクリーンショットを保存するかメールで通知されるものを控えますが、画面のスクリーンショットを取り合忘れると大変です。不安な場合は各画面のスクリーンショットをとっておくとよいでしょう。
また一般的な取引をしたとしても「注文請書」が無かったりします。また「支払いの商標」も銀行振り込みでなくカード決済だった場合は「領収書」などを取得する必要があります。これらも手引きを読み込んで抜けが無い様にしなければなりません。一つでも商標が抜けるとその項目に対して補助金対象外になってしまいます。商標のエビデンスは非常に重要なので注意を払っておきましょう。
完了検査は電子申請の場合だと現地検査が省略される場合がありますが、場合によっては現地検査が実施されます。現地検査は現場に検査官がやってきて、開発物や納品物、そして商標を一枚一枚確認していきます。ここではすぐ商標を出せるようにファイリングしておく必要があります。現地検査は以前は必須だったのですが採択数が多い補助金などは最近は省略される傾向がありますので、少し楽になっています。ただ、不正が疑われている場合は最悪会計検査院がやってきますのでそうならないように補助金関連の取り扱いは厳重注意が必要です。
完了検査が終われば通常は1か月程度で入金されます。採択数が多い補助金によってはもう少し時間がかかることがありますが、最近は3週間くらいで入金されるようになっています。入金が確認できれば補助金は完了となります。ただし、5年間は報告義務があるので作業はまだ続きます。