多くの経営者は売り上げや利益に関して、また債権と債務とのバランスに関しては理解を示し対策方法にも関心を寄せます。
対して資産構築という観点で話をした途端に理解できないという顔をします、ましてその上をいく資産運用はもう雲の上の話のようです。
解りやすい資産といえば不動産や商品在庫なのですが資産とは目に見えるものばかりではありません、誰も気が付かないところに価値あるものとして気付く人が本物の経営者だと思います。
これまで経費で落としていた社内で使用するためのマネジメントシステムや在庫管理システムは全て実は資産です、開発完了と同時に資産計上し減価償却しながら毎月60分の1ずつ5年間に渡り経費計上できるのですが、この理屈が理解できない人が実に多いです。
この方法を使うか使わないかで会計上の財務諸表がガラリと変わり、これまで貸し渋りをしていた銀行も融資が通るようになったりするのです。
また社内でサイトなどを作成した場合は見合う人件費をソフトウェア資産として資産計上できます、つまり経営はテクニックというのもこの辺りも含めてのことです。
税理士の中には進んでこういう提案をする人もいるでしょう、しかし面倒がって提案すらしない税理士さんは実際に多いと思います。
ほとんどの法人は財産価値の有るものを持っていると思いますが、それを意識する経営者はほぼ皆無とだけ申し上げておきます。
孔子論語にこんな教えがあります、「青年の戒めは色恋にある、成年の戒めは争いにある、老年の戒めは儲け話にある」、なるほど面白い人生観です。
若い時は知恵が体力に劣り、30歳~50歳では知恵と体力が拮抗する、そして老後は知恵は極まるが体力がおぼつかなくなります、還暦過ぎてから本当にこれがよく解ります、そして今考えていることがあります。
それは近未来に究極の分身を作ろうかと考えています、ただしそれを行うためにはとてつもなく大きな投資が必要になります、そして既に密かにかなりの投資を行っているのです。
その分身は自然人ではなく独自のAIを駆使した資産構築&運用システムです、私に代わって24時間365日各種の取引サイトを巡回し、自動で金融商品を売買してくれるというAIボットです、私の好むような方法で資産を無難に運用してくれるのです。
これで、毎月の生活費が生み出せれば自分で使うのは勿論、法人の資産運用にも使えるし、更には使いたい人に使ってもらえば毎月の利用料も入ってくるのである意味ではこれ自体が資産運用になるということです、勿論利益は課税対象です、そんな申告に必要な収支計算まで月次で出してくれたら楽です。
実はこれ偶然生まれたアイデアではなく理想の未来を考えると必然的にこうなるのです、また既存のITを組み合わせればそう難しくなく構築できることも各種の研究実験で解っています。
歳を取ると知恵を絞って自身で動かなくても稼ぎ続ける方法を考え出すものです、一つの自己年金確立に本格的に構築してみたいと思います。
更には上手く稼動できれば事業推進ボット、コンテンツ作成ボットなどの分身を次々に作っていきたいと思っているのです、理想形は何でも代わりにやってくれるヒューマノイドということになっていくでしょう、実に愉しみでなりません。
「デジタル資産」と言われてもピンとこない人は多いと思います、デジタル資産とはデジタル化されていることによってのみ価値を表す資産です。
例えば解りやすい例が顧客データでしょう、これが何故価値があるかというと多くの顧客データは顧客の特性が解っているからです、しかも紙媒体であれば現在の多くのITシステムではそのまま利用することはできません、したがってデジタル化されていることに多くのメリットが生まれるのです。
ただし顧客データを自社ビジネス以外の第三者の利益の目的で売買すると法的に罰せられる場合がありますので単純に顧客データを売買することは危険です、そこで自社で利用しているシステムに相乗りする形での事業提携などが考えられます。
また個人を特定しない各種の医療データもバイタルデータとしてバイオ業界では重宝がられます、特に新薬の開発や家庭用医療機器の開発の新規参入企業にとっては喉から手が出るほど欲しいデータとなります。
デジタル化しているからこそ価値が生まれるデータは思考すればおそらく多くの会社で既に持っている可能性が高いです、そこを思考しデジタル化させることも法人の一つの大きな資産となることを理解すべきです。
新型コロナウイルスや各地での紛争と世界中で暗い話題ばかりなのですが、そんな暗い話題のなかでも私が一番気になる国内の話題は「今後高齢破産者が多発する」という怖い予測です、老後破産の社会現象が報じられて久しいのですが特にリーマンショック以降は毎年のように年末になるとテレビや新聞で特集が組まれるようになりました。
こういった話題を警鐘と捉えて老後に備え準備する人はまだ救われますが他者事のように笑い飛ばしていた人程惨めな老後に陥っていくという現実も見受けられます、事実一時は資産家と謳われた芸能人や有名人の悲惨な老後報道は華やかだったころの映像と現在の映像とのギャップに観るに耐えられないものがあります。
さて一般的な人の収入は大きく4つ存在します、それは労働収益・資産収益・家族や仲間の支援・公的支援です、このうち賃貸などの不動産収益や保険による個人年金は資産収益で公的年金は公的支援に入ります、この4つの収益のうち幾つかは無くてもトータルでの収益で生活できれば老後破産は免れます、逆に言えば4つ全てが揃っていても生活するに足りなければ破産状態に陥るわけです。
ただ私は不思議でならないのですが、どうして足りなければ足りるように考えないのかということです、老後も働けということではありません、例え収入が無くても愉しく生きていく方法を何故考えて実行しないのかということです、報道を観れば極貧生活と言いながらもそれなりの家に住み家賃がかかっています、食費も普通の人と変わらないほどかけています、それでいて生活苦とは意味が解りません。
他方還暦過ぎた独身男性が山の中に在る古民家を安価で譲り受け維持費は電気代だけで後は全て自給自足のスローライフを大いに愉しんでいる例もあります、自分で言うのもおかしいのですがこういう時に独身は本当に守る者がいないので誰に気を使うこともないし何を心配することもなしに自由な発想で即実行に移せます。
テレビやオーディオにカラオケ、そしてパソコンも在り多くの友人が常にお酒やおつまみを持って遊びに来ては自家製ピザやバーベキューで愉しんでいます、本人曰く自然に触れ天然ものを取り入れた健康な食生活でどんどん元気になってくると言います、昭和の時代はどこの田舎でもこんな感じでした、みんなが助け合ってお金が無くても逞しく生きていたのです。
養鶏をしている人は卵や肉を野菜を栽培している人は野菜を近所に配っては共存してきたのです、お金に頼ってきた人が老後にお金が無くなると生活できなくなります、何故なら他者に与えずに自分と家族のことだけにお金を使い生活の全てを消費するだけで解決してきたからに他なりません。
他者に与えらるだけ与え自身のことにはお金を使わずに生活してきた人は老後は与えてきた人からの支援や僅かでも公的年金が入り逆に更に豊かな生活ができるのです、田舎で暮らす老夫婦などはこの典型例でしょう。
老後を憂いなく愉しく暮らす為に大事なこととは何か、還暦までに明確な答えを自分自身の中に見つけておくことが肝要かと思います、還暦など本当にあっという間に迎えるのですから、あと20年もすれば65歳以上の高齢者が総人口の40%に迫るなか「今後高齢破産者が多発する」という怖いデータを出しているシンクタンクもあります、「私は大丈夫」なんていう保証はどこにもありません。
「持たざるリスク」という言葉がバブル経済期に流行しました、当時は株も不動産もとにかく何でも買えば1年後には必ず2~30%以上の利益を出して売れた時代です。
つまり、買えるだけのお金を持っている人はどんどん資産を増やし買えない人はみすみす利益を逃すことになる、そんな時代に発祥した言葉です、そしてこれらから「勝ち組VS負け組」という言葉に変わってきました。
しかしバブルが崩壊するや否やそれまでの勝ち組はほとんどが負け組に変わりました、持っていた資産が減るどころか元々の元金を割ってマイナスに転落する人まで多数いたのです。
そして今度は「持つリスク」という言葉が使われ出しました、結局のところはいつの時代もどんな事でも「リスク」は必ず付いて回るのです。
そもそも生きていること自体が「リスク」なのです、「リスク」を避けて通ってはビジネスもプライベートも何もかも上手くはいきません。
逆にリスクを自ら好んで楽しむことが前向きな思考というものです、「リスクはスパイスと同じ」と私はよく時に触れ言います、「無くては味気なく、有りすぎても食えないもの」だから。
そして「リスク」を意識すると頭は常に考え事をします、これが実は長寿の薬だと考えています、何故ならボケる暇が無いほど脳は常にフル回転するのですから。