2024年12月 7日 08:00
ダンデリオン化粧品プロジェクトでは、肌と髪の健康について日々研究して成果を確認しています。
肌の健康という点では、アトピー性皮膚炎に関しては数多いサンプルが集まっていますが、ニキビに関してはまだまだサンプル数が少なく研究の段階です。
一般的に言われているニキビとは、尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)という病名で、尋常性という名が付いているように特別な病気ではなく、人間の持つ一つの生態によって引き起こされる炎症です。
ストレスなどにより、特に顔の毛穴からの皮脂分泌が多くなり、その皮脂によってアクネ菌などが増殖して炎症を引き起こされることが解っています。
アクネ菌は皮膚の重要な常在菌の一つで、悪性の菌が皮膚から感染することを防いでくれます。
皮膚の常在菌としては、アクネ菌も含まれるプロピオニバクテリウム属、黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、マラセチアなどが知られています。
これらは、皮膚を弱酸性に保ち雑菌が繁殖するのを防いでくれている、人間にとっては良性の重要な菌類です。
もしこれらの常在菌がいないと、目に見えない程のちょっとした引っ掻き傷でも雑菌が入り化膿してしまいます。
では、この本来皮膚を守ってくれている菌類によって何故ニキビができてしまうかということですが、一つは先述したように皮脂分泌が多くなるということと、もう一つは皮膚の常在菌のバランスが保てずに、プロピオニバクテリウム属の菌が異常繁殖するということにあります。
そして、その原因は日常的に薬用石鹸などで洗顔する事で、皮脂を剥ぎ取り黄色ぶどう球菌や表皮ブドウ球菌を殺してしまうからということが解ってきています。
成人での皮脂分泌が多くなる原因の多くは、皮脂が不足しているからであり、更にこれを引き起こす原因は石鹸にあります。
普通、石鹸は界面活性剤であり、皮脂を皮膚から剥ぎ取ってしまいます、そしてその際に重要な常在菌も一緒に流れてしまうのです。
更に、冬場の乾燥時期は常在菌にとっても過酷な状況で、保湿することで常在菌を守ることができます。
また、アクネ菌が悪いということで、薬用石鹸で洗顔し更にアルコールや殺菌剤入りのローションや軟膏を使う人もいます。
これでは、皮膚常在菌のバランスが大きく崩れてしまい、逆に強いプロピオニバクテリウム属のアクネ菌だけが生き残って異常繁殖してしまいます。
薬用石鹸は本来手洗い用に開発されたものです、繊細な顔の肌に使ってはいけません。
ニキビを押さえる重要なポイントは、界面活性剤としての石鹸で顔を洗いすぎないということと、常在菌を正常に保つということです。
ダンデリオンは、アルカリ性の強い界面活性剤ではなくほぼ中性の石鹸です。
皮脂を剥ぎ取ることもなく、重要な常在菌を不必要に流してしまうこともありません。
原液でファンデーションを浮き上がらせて流し、再度泡立てて軽く洗えば皮脂が正常に保たれ常在菌のバランスも保つことができます。
ニキビができると、どうしても石鹸でゴシゴシ顔を洗ってしまいがちですが、逆に皮脂が不足して皮脂分泌を促し、アクネ菌以外の常在菌がいない状況を作ってしまいアクネ菌だけが異常繁殖し、さらにニキビができてしまいます。
異常な皮脂分泌は皮脂が不足しているから起こるということと、常在菌をバランスよく保つことが肝要だということ、これを理解して洗顔方法や保湿を考えること、これがニキビ対策のヒントかと思います。
某国の女性は、ファンデーションをオイルで浮き上がらせて拭きとり、洗顔はお湯だけで洗うのだそうです。
良いオイルであれば、タオルで水分と共に軽くふき取るだけで、べたつかずに皮膚もしっとり保湿できるのだそうです。
顔の手入れをする前に手を綺麗に洗っておく、これなら常在菌バランスも常に取れ健康な肌に保てます。
最後に、顔の菌類バランスを乳酸菌によって取れるとする研究もされてきています、これに関してはまたお話ししましょう。