
QUAD(クォード)は、イギリスのクォード社のオーディオブランドである。
1936年、ピーター・J・ウォーカーによって設立された世界でも老舗中の老舗オーディオブランドである。
1997年には、インターナショナル・オーディオ・グループの傘下に入る。
「QUAD」の意味は、「Quality Unit Amplifier Domestic」の頭文字で、「家庭という最も安らぎを得られる場所でこそ、素晴らしいサウンドでの音楽の楽しみ方が必要である」という意味を込められている。
その製品は一環として最高級な音質を目指すもので、70年代のハイエンドセパレートアンプ製品の多くは小型ながらもマニア垂涎のものであった。
また、1950年代に誕生したコンデンサ型の平面スピーカーはBBSのモニタースピーカーとして採用された事もあり、かなりの高価であったが世界で大ヒットを飛ばしたスピーカーシステムであり、名機として知らない人は知らない存在である。

Klipsch(クリプシュ)は、アメリカのクリプシュ・オーディオ・テクノロジーズ社のオーディオブランドである。
1946年、ポール・W・クリプシュによって設立され、創業時からホームユースやパーソナルユースの製品を手掛ける。
現在では、アメリカ全土の家電量販店でのブランド別売上1位となり、更にはプロフェッショナル向けのPAオーディオでも1位を獲得した。
更には、ハードロックカフェの公式スピーカーとして指定されるなど、近年のクリプシュは全盛期のJBLやアルテックをしのぐ勢いである。
日本では10年ほど前からホームシアター向けのスピーカーなどで知名度を上げつつあるが、ブランドが定着しているとまではいかない状況である。
2019年、オンキョーが日本の総販売代理店になりオーディオ誌へのCMも増え、徐々にブランドが浸透し始めている。
ホーンツイターを用いたホームシアタースピーカーの音圧は見事で、一度聴いたら手放せなくなる程の押し出し感の強い製品が多い。
今後の日本での動向に注目したい。

KEF(ケーイーエフ/ケフ)は、イギリスのKEF社のオーディオブランドである。
社名の由来は、ケント・エンジニアリング&ファウンドリー(Kent Engineering & Foundry)という金属加工工場の構内に本社を借りて創業したことによる。
1961年、BBC(イギリス国営放送)のエンジニアであったレイモンド・クックによってKEF社が創業する。
創業当初はガレージメーカーであったが、天才エンジニアであるレイモンド・クックによる卓越した技術力により設計された初号機「K1」は世界で高く評価された。
1966年、BBCに技術力を買われ共同事業も開始されLS3などの大ヒットスピーカーを誕生させる。
現行機種の大部分に採用されているUniQドライバーは、ウーハーの中心にツイーターを埋め込んだ同軸構造をしており、同位相の低音と高音が出るシステムは世界的なファンを生むことになる。
2007年、日本でペア約2000万円という史上最高値の高額ハイエンドスピーカーを受注生産で100台限定で売り出し一気に知名度を上げることに成功する。
2009年、カーボン製のエンクロージャーを使用したシステムや対抗結合型ウーハーなど常に話題をばら撒く戦略は極めて見事で、今後の動向に目が離せない。

DALI(ダリ)は、デンマークのDanish Audiophile Loudspeaker Industries(デンマークのオーディオマニアのスピーカー工場)のオーディオブランドである。
1986年、デンマークのオーディオスピーカーメーカーであるオーディオ・ノード・インターナショナル社の子会社として創設された。
日本の総販売代理店はデノンやマランツをブランドに持つディーアンドエムホールディングス、スピーカーに今一つのマランツやデノンの製品群を上手くカバーしている戦略は流石です。
近年、日本ではDALIブランドはかなり浸透してきており一定の人気を博している。
小型ブックシェルフとトールボーイにヒット作品が多く、価格的にはミドルクラスに製品が集中している。
特にクラシックファンには根強いブランド力がある。

B&W(ビーアンドダブリュ)は、イギリスのB&M(バウワースアンドウィルキンソンズ)エレクトロニクス社のオーディオブランドである。
1966年、創設と同時にコーンにケプラー素材を使ったユニットを搭載したスピーカーを発表します。
1979年、大ヒット作M801により世界ブランドに躍り出ます、以後高級スピーカーブランドとしてその地位を定着させます。
ツイーターが上に飛び出したデザインは特徴的で、一目でB&Wだと判るスタイルのスピーカーシステムを一環として作り続けています。