2022年1月11日 00:00
神は人間だけに「業(ごう)」という妙な心理ロジックを与えました、そして時に「業」は実に奇妙な行動を起こさせるのです。
思っていた事がどんどん実現していくと上手くいっているという安心感や幸福感をしばらく味わうのですが、面白いことに今度は上手くいきすぎることへの不安感が出てきます。
そこで考えなくても良いことやしなくても良いことに思考が走ってしまうこともあります、実はこれも「業」の仕業なのです。
神が「業」を人間に与えた時に心理状態が暴走する事をセーブする機能も同時に与えたようです、心理の暴走は実に危険極まりないからです。
上手くいってないときに自身を擁護させ生き続けるように行動させ、上手くいきすぎる時には別の不安を与えて自身をセーブさせ生き続けるように行動させるのです。
思考と行動の陰陽バランスとは実に面白くよくできている心理ロジックで、不幸すぎてもだめ幸福すぎてもだめなのです。
私は常々「適度な不安と適度なストレスは長寿の薬」と言っています、これが継続的に幸福な状態を維持させるコツだと思うのです。
この状態の時には、脳内ホルモンであるドーパミン・ノルアドレナリン・セロトニンが時々に応じて適度に分泌され精神バランスをコントロールできるようになるのです、また身体も極めて健康的な状態を維持できます。
ただ、注意しなければならないのは幸せな状態で不安心理が起きたとき、これを心のままに現状を変えるような行動を起こすことは一連の善き流れを遮ることに繋がります。
幸せの中で不安心理が起きたときは決して後ろ向き思考で新たな行動を起こしてはなりません、それよりも現実問題に対して少しでも改善する方法などの前向き思考で悩むべきなのです。
いろいろな経験を積んでくると、いろいろなことが素直に理解できるようにもなるものなのです。
上手くいってないときは落ち込むのではなく明るく振る舞い、上手くいっているときは謙虚に現状維持しながら極普通に振る舞う、この振舞いの陰陽のバランス感覚が重要なのです。
人は多くの場合に現実の心情とは反対の行動を起そうとします、これも「業」の仕業なのです。
私は、他者のSNSなどでの幸せアピールを見る度に投稿内容とは真逆に重い気持ちになってしまいます。
本当に幸せな人はそれを他者に見せたくはないのです、他者に知られないようにひっそりとしているのが本当に幸せな人なのです。
私のSNSからの撤退は他者の幸せアピールの裏に在る真逆の事実をこれ以上知りたくないという、私の中に在る心理の陰陽バランス状態を維持するためだったのかもしれません。
広く世間を見てください、ビジネスもプライベートも上手くいっている幸せな状態の人はSNSを一切やっていません、その必要もないからです。
表面上の激しい事業活動と水面下での他者に邪魔されることもない穏やかな心理状態の陰陽バランス感覚の維持、その道の先に理想とするゴールが待っているのでしょう。