TAD(タッド)は、パイオニアの高級プロフェッショナル向け製品のオーディオブランドである。
2003年、TAD-M1という300万円の最高級スピーカーを発売し、TADブランドが認知されるようになる。
2007年、パイオニアの子会社として株式会社テクニカルオーディオデバイセズラボラトリーズが設立され、パイオニアのプロフェッショナル向け高級オーディオブランドであるTAD製品を継承し製造販売するようになる。
TADは、社名の英語表記であるTechnical Audio Devicesの略称である。
現在、世界中のレコーディングスタジオのモニターに採用される実績を誇る。
パイオニアは、スピーカーユニットメーカーの老舗ブランドでもあり、同社の技術を継承しDIY向けのユニットも販売するなどオーディオマニアの間では知名度があるが、現在のところ一般にはあまり知られていないオーディオブランドである。
TRIODE(トライオード)は、埼玉県越谷市に本社を置く株式会社トライオードのオーディオブランドである。
1994年、有限会社トライオードサプライジャパンとして創立し、デジタル全盛期に真空管アンプの製造販売を主事業として始動する。
2001年、株式会社に変更し現在の社名になる。
オーディオ氷河期のど真ん中で創立し、オーディオ各社が事業縮小や撤退する中で真空管オーディオをあえてぶつけてデジタル全盛期に真空管という裏技で急成長を遂げる。
その後、中国を中心に真空管オーディオのブランドが一斉に立ち上がるが、一旦定着していたTRIODE(トライオード)ブランド力は強く、逆に品質面でTRIODE(トライオード)が再評価され売れていくという結果になった。
2013年、東京神保町にショールームを兼ねたレストラン(CAFE TRIODE)をオープンさせる。
2014年、本格的なプリアンプの発売をきっかけに事業拡大し、真空管アンプのキットやDAC内蔵真空管アンプ、またCDプレーヤーも手掛けている。
現在にいたっては、デジタル時代の真空管オーディオブランドとして世界的ブランドに成長している。
ESOTERIC(エソテリック)は、日本のエソテリック株式会社のオーディオブランドである。
2004年、ティアック株式会社の100%子会社として創立し、ティアックの持つデジタル技術を結集させた最高級オーディオブランドとして始動する。
特にハイエンドCDプレヤーやハイエンドDACなどでは有名で、2013年に発売されたGrandioso P1というCDトランスポート(280万円)やGrandioso D1というモノラル構成のツインDAC(280万円)などはESOTERIC(エソテリック)を代表する高級ハイエンド製品として名を馳せる。
以後、最高級ハイエンドオーディオブランドとして世界中のオーディオマニアを魅了し続けている。
多くの人はESOTERIC(エソテリック)は、そのデザインや価格からヨーロッパのブランドではないかと思っているようであるが、ティアックの技術に裏打ちされたデジタル時代の日本を代表する最高級オーディオブランドである。
ESOTERIC(エソテリック)の成功によってティアックの技術力も後付けで再評価されるようになる、ティアックにとっては大きな賭けであったがデジタル全盛期に2つのブランドで棲み分けしたことは極めて賢い戦略であった。
ROTEL(ローテル)は、日本のローテル株式会社のオーディオブランドである。
多くのオーディオマニアは当初イギリスか何かのメーカーだと勘違いするのですが、れっきとした日本発のオーディオメーカーである。
1961年、日本を拠点として設立するがマーケットはヨーロッパ及びアメリカという多国籍企業の典型的なオーディオメーカなのです。
技術者も創業者であるイギリス人をはじめアメリカ人、日本人、中国人、韓国人というサイバーシティ企業の典型例と言っても良いでしょう。
そういった多国籍文化の融合によって生まれる製品は一種独特な存在感を醸し出している。
メイン製品はセパレートタイプのハイエンドプリアンプとハイエンドパワーアンプ、及びハイエンドSACDプレーヤー類である。
現在、工場は日本から中国に移していますが、部品の多くはいまだに日本製を使っている。
Electro Voice(エレクトロボイス)は、エレクトロボイス・マニュファクチャリング社のオーディオブランドである。
いまだにアメリカンスピーカー御三家と言えば、「JBL」・「アルテック」・「エレクトロボイス」としてあまりにも有名なPA向けスピーカーの大御所である。
1927年、アル・カーンとルー・バウロスの2人のエンジニアによってラジオエンジニア社が設立され、ラジオの修理を祖業とする。
1930年、フットボールの監督から練習で選手に指令を出すのに大きな声で遠くまで届く機械が欲しいと言われ製作したのがきっかけでPA用のシステムを手掛けるようになる。
尚、この機械が現在のメガホン型の電気拡声器のルーツとなったことは容易に想像できる。
これをきっかけに、社名をエレクトロボイス・マニュファクチャリングと変更する。
1934年、現在でもマイクロホンに使われているハムバッキングコイルを考案し、これがきっかけで会社は急成長を遂げる。
1946年、第二次世界大戦終焉と同時にスピーカーの製造を行うようになる、これが現在のエレクトロボイスの事実上の誕生となる。
以後、大型スピーカーユニットやドライバーホーンを特徴としたPA用のスピーカーで一躍世界ブランドに伸し上がる。
アメリカのロックカフェではエレクトロボイスが圧倒的なシェアを握っている。
ロックミュージシャンはエレクトロボイス、ジャズミュージシャンはJBLというようにPAスピーカー業界を二分している感がある。
ホームユースでは時々小型のスピーカーを出す事もあるが、これはロックミュージシャンが録音を家に帰りモニタリングするニーズに合わせての事である。