2022年12月 4日 08:00
以前にもお話ししましたが、ホームシアターとハイファイオーディオでは求める音質が異なる為に同じシステムで両立させようとするとどちらかの音質が犠牲になることになります。
しかし、ここも物は考えようで工夫すれば両立も可能になります。
まず、重要なのがフロントスピーカーです。
何故なら、ホームシアターとハイファイオーディオで共有するスピーカーが唯一フロントスピーカーだけだからです。
AVアンプでステレオモードにすると、センターもサラウンドの各チャンネルもパワーアンプ部がシャットダウンしてフロントのパワーアンプ部だけが稼動するようになっています。
ちょっと昔のAVアンプでは、センターチャンネルやサラウンドチャンネルは手動でオフするスイッチが付いていましたが、現在の物は全て自動で行ってくれます。
さて、その共有するフロントスピーカーをハイファイ用の高音質トールボーイやブックシェルフなどのハイファイオーディオに耐えうる音質のスピーカーを使う事が再重要です。
また、AVアンプは基本的にハイファイオーディオ用のアンプに比べて音質は劣ります、これをサポートするのがハイファイ用のプリメインアンプかパワーアンプとなります。
AVアンプのフロントスピーカー端子に直接フロントスピーカーを繋ぐのではなく、AVアンプのフロントプリアウトにプリメインアンプかパワーアンプを繋ぎ、その先にフロントスピーカーを繋ぐのです。
また、この時にフロントスピーカーのスイッチをオフにするとAVアンプのフロントパワーアンプもオフになり無駄な電力消費を抑える事が出来ます。
さて結果的にどうなるかというと、ホームシアターではAVアンプはサラウンドアンプと化してセンター・サラウンドのパワー部のみ稼動することになります。
フロントはAVアンプのプリ部だけを通してプリメインアンプやパワーアンプの高音質の音質で駆動することになり、ホームシアターでは勿論、ステレオモードで高音質のハイファイオーディオを堪能できるのです。
これで、CDでのハイファイオーディオも、ブルーレイやDVDでのホームシアターも高音質で堪能できる両立システムが出来上がります。
理論を知ってテクニックを駆使すれば、どんなことも理想通りに実現させることができるのです。