
「シリコンバレー」というGAFAの中の3つであるGoogle社、Apple社、Facebook社などを含めたIT企業の集約した地域は有名ですが、ブロックチェーン技術の企業の特区としてのクリプトバレーを聞いたことがある人は少ないかと思います。
クリプトバレーとして有名な地域は、スイスのツークです。仮想通貨事業大手であるイーサリアムをはじめとして、多くのブロックチェーン関連企業が拠点としています。
アジアにおいては、フィリピンのカガヤンがクリプトバレーを作るために日韓のブロックチェーン企業を誘致しています。
しかし、韓国自体も釜山にクリプトビーチを作る計画、済州島にクリプトバレーを作る計画があるため、アジアにおいてのブロックチェーン事業の誘致、発展がより加速していきます。
日本は、現状では海外企業を誘致してブロックチェーン業界を盛り上げようという動きはないようです。
しかし、渋谷区にIT企業が集約されている中、ブロックチェーンのためのコワーキングスペースが作られたようです。
渋谷区を中心にクリプトバレーへの動きが進むかもしれません。
情報の常識化に置いていかれないためにも、逐一、情報は収集しなければなりません。
株式会社シーズでは、オウンドメディアによるブロックチェーン情報発信、オリジナル汎用ブロックチェーンを開発し各種業界のシステムを受注構築しています。
義務教育の頃から、ドーナツ化現象という言葉を学ぶと思います。
人口分布図において中心都市部の人口が減少し、郊外に住み都市部に通勤する人が多い社会現象を指しています。
そのため、関東都市圏・関西都市圏など、都市を中心とした経済圏を指した言葉がよく使われるようになっています。
一方、ウイルスパンデミックやITの発展によって、在宅ワークも増えていきました。
業務内容としてITを活用することで本社機能が都市部になければならないという概念も変わり、企業本社所在地という観点でもドーナツ化現象は始まっております。
インバウンド客が観光目的で来日した際、首都東京の評価や満足度は必ずしも高くないそうです。
一国の中でも人やモノが集約されすぎた環境は、何かのきっかけで綻びが生じてしまう恐れがあります。
人だけではなく、企業の徐々に始まったドーナツ化現象も、自浄作用の1つなのかもしれません。

コングロマリット企業とは別名複合企業とも呼び、メイン事業に直接的な関係がないような企業をM&Aして多岐に渡る事業を行っている企業体のことです。
また、子会社で別事業を営んでもコングロマリットと言えます。
コングロマリットという言葉に厳格な定義はなく、ここでは広義的な解釈で利用していきます。
コングロマリットを形成する理由として、リスクヘッジのためのコングロマリットという動きであったり、グループの収益を支える上での意識的な切磋琢磨などメリットは大きいです。
メリットの一つの、シナジー効果による相乗利益である【範囲の経済】を作るにはなかなか難しいです。
しかしデメリットである【コングロマリット・ディスカウント】と呼ばれる個別の事業価値を足し合わせた時価総額よりも株式価値が下がるデメリットを把握したうえで、計算された事業展開を出来るのであればくっつきやすく離れやすいとうメリットも相まって、良い投資であると言えると思います。
日本では目に見える形では流行しませんでしたが、現状の日本における大企業はコングロマリットであると言える企業がいくつか存在しています。
ランチを営んでいる食堂屋さんによく食べに行く隣の居酒屋の従業員、またその隣の居酒屋に夜飲みに行く食堂のスタッフ、という例がとても分かりやすいと思います。
前述の、昼食や飲み会といった、用途に対する行き先の固定化もそうですが、この二つが経営統合をし一つの物件で共通の仕入れ先から大量に安価で仕入れ、スタッフが足りない時間も補いあえる。
まさにシナジー効果と言えます。
シナジー効果の反対は、アナジー効果と言います。
先述の食堂と居酒屋は同じく飲食店なので、何かのきっかけでシナジーはアナジーになり得ます。
コングロマリットは関係域内での経済循環を円滑に、円満に作れたらその継続を持って成功と言えます。
経営者にとっては理想のうちの一つであると言えるのではないでしょうか。

ブロックチェーンの日常への用途として、汎用性があると言われているブロックチェーン、実際、何がよいのでしょう。
その中でも、分散管理についてスポットを当てていきます。
分散管理、情報を分散して管理することは、中央のみしか情報を持っていない場合に比べて、1か所を攻撃されてもデータの変更や改竄、プログラムの停止に追い込まれないということが挙げられます。
企業において、本社のデータベースにすべてのデータを集約している場合、そこが攻撃されたら終わり、ということです。
情報を管理しているノードが数か所あれば、善意の過半数によって正常なデータは保たれます。
51%攻撃をされてしまったら、悪意があるノードが多数ということになってしまいますが、セキュリティにかける費用がノードを増やすということになって、それで情報の透明性が保たれて信頼性も保持できるのであれば、適切なコストのかけ方なのではないかと思います。
ブロックチェーンの分散管理と、分散型データベースは、似ているようで違うものです。
分散型データベースは、大きなサーバー1つが絶対的な権力を持っています。
一方、ブロックチェーンの分散管理は、フルノードと軽量ノードには保持している情報の格差はあれど、絶対的な権力というものは発生しません。
そして、データベースは台帳ではないため、台帳の役目を果たすソフトウェアを別でそれぞれインストールしたり、セキュリティや処理速度のアップのために管理台数を増やしたりと、やっぱりコストは膨大にかかるものです。
ブロックチェーン自体が台帳であるため別個のソフトウェアがいらないことや、処理速度はブロックチェーンの中身によって変えられ、マイニング担当のノードのハードのスペックにも関わってきますが、より安価に情報の整合性を透明性も込みで保つことが出来ます。
ハイテクかローテクかで言ったらブロックチェーンはローテクだと言えます。
このローテクなブロックチェーンが世の中にどう活かされ、効果を生むのか、実用化が待たれています。
難しい物事を簡単に実行できるのが天才という存在だと考えると、ブロックチェーンが注目されている理由もわかるのではないでしょうか。

クリプトバレーとして有名な地域、スイスのツークです。
仮想通貨事業大手であるイーサリアムをはじめとして、多くのブロックチェーン関連企業が拠点としています。
クリプトバレーには、イーサリアムのようなブロックチェーンプラットフォームを展開して、様々なアプリケーションの根元となり得る企業が多く進出しています。
そもそもスイスに集うという選択肢に関して、自律分散を目指す非中央集権的なシステムを構築するブロックチェーン企業という点では、欧州連合にも参加しないスイスは技術的な性格が合うとも言えます。
日本版クリプトバレーの早急な構築、渋谷区でも何処であっても、早急な事業展開とユースケースの実績と統計も待ち遠しいですが、やはりブロックチェーン技術を正しく説明するための知識流入は、欠かさず行わなければなりません。
組織の底上げのためには、個人のスキルアップが当然のごとく大事だと個人的には痛感しております。
ブロックチェーン事業関係者各々の説明スキルアップとユースケースの発生が、今業界では求められているかと思われます。