2022年6月23日 01:00
「イノベーター」(改革者)と言うと、政治の世界や経済の世界では「時の人」を思い出します。
ところで、「イノベーター」は次から次へと現れますが、一時の人で終わらずに社会に浸透した本物の改革を残す人は極稀です。
さて、この「時の人」で終わる人と社会に浸透した「真の改革」を行う人の違いは何でしょう?
そもそも、「イノベーター」とは聞こえは良いのですがやってることは明らかなる「壊し屋」です。
改革とはある意味において既成の制度を壊すことから始まり新しきを作る、建築でいう「スクラップ&ビルド」そのものです。
私が思うに「時の人」と「真の改革者」の大きな差はたった一つです、それはマジョリティ(多数派)に支持してもらえたかどうかです。
「イノベーター」とは言ってみればマイノリティ(少数派)でもあるのです、そのマイノリティがどんなに正義感に満ちていたとしても、どんなに正論をぶったとしても、マジョリティを説得し受け入られなければ改革なんて夢のまた夢に終わるでしょう。
真の改革とは一人で粋がって行動しても成功するものではありません、世間を見方にして大きな力を得なければ更に大きな力を動かすことはできません。
「改革」を謳う人はまず自分はマイノリティ(この場合は「異端児」)であることを認識し、マジョリティ(この場合は「一般大衆」)の支持のないマイノリティでは何もできないということを認識すべきです。
マジョリティに支持されなければ何を行ってもそれは改革でも新事業でも何でもありません、自己満足による「改革ごっこ」にすぎないのです。
「イノベーター」として改革を成功させたいのであれば、思想だ哲学だと大それた事を言う前にどうすれば世間に受け入れられるかを真剣に考えることが肝要です。
マジョリティとは安定を好む人達です、その人達に受け入れられる方法はたった一つです。
それは、謙虚な姿勢と待ちに徹した謙虚なPR方法でしかないのです。