2022年1月12日 01:00
経営者へのコンサルティングで、「もっと褒めて下さい、褒められて育つタイプなんです」と言う人がいます。
確かに褒められることで自信がついたりやる気が出たり、多くの教育現場では褒めることも有効だと思います。
でも、それが起業家教育に対しては如何なものでしょうか?
褒め教育は子供や社員教育なら実に有効な手段だと思います、しかし起業家を育てるにあたり褒めるということは極めて危険であると明言します。
少なくても経営者であれば不休不眠は当たり前のようにありますし一人で何人分もの業務をこなして当たり前です、つまり経営者として当たり前な事をやって何故褒められたいのでしょうか?
そもそも、このような人は経営者としての自覚も覚悟も無いと言えます。
更にこのような人を褒めてしまったら、他者だけでなく自身にも甘えが生じて正常な経営感覚を失ってしまいます。
経営者は自分だけの生活ではなく、パートナーや社員の生活に対しても責任を持たなくてはなりません、本来人を褒めるべき人が褒められて喜んでいるようでは先が思いやられます。
あなたは、褒められることで喜んでは現実問題の厳しさを顧みない経営者についていけますか?
褒められて育った経営者ではいざという時には何もできません、それは厳しさをクリアする方法を体験していないからです。
起業家に褒めるという行為は「褒め殺し」と一緒です、真の厳しさを肌で感じ取れるようにしてあげることが真の起業家教育だと思います。
優しさと思いやりは異なります、起業家を育てるのに優しさは不要です、必要なのは真の思いやりと厳しい中にも相手を思う愛情です。