キャリートレードとは、金利の低い通貨で調達し、金利の高い通貨を購入して預け入れることにより利益を得る金利差取引の事をいいます。
ここで、キャリーとは金利のことを言います。
また単に金利の高い通貨を預け入れるだけではなく、多くの場合は債権や不動産などとセットで運用し、さらに金利差の恩恵を得る手法をとります。
特に現在日本円は、世界的にも最も金利が安い通貨です、円で借りてドルや元に変え資産運用することなどが一般的になっています。
キャリートレードのリスクを回避するには、複数の外貨での金融商品と組み合わせて為替リスクを低減させる総合的な投資手法が重要です。
今後は、このキャリートレードも仮想通貨での応用の可能性があります。
「ゼロサム」とは、総数の和が常にゼロになる事象を指し、経済や経営などにおいての基本的な数理理論として用いられています。
「売上=原価+コスト」で利益ゼロ、というように計画指標とするなどにおいて多用される経営思考の原点でもあります。
また、会計上のPL/BS(貸借対照表/ 損益対照表)は、このゼロサム理論によって貸し方と借り方の総和をゼロにするようにした手法です。
投資の世界でも「ゼロサムゲーム」などという言葉が使われる事があります。
例えば、外貨取引における為替の場合は、為替レートとそれぞれの通貨の発行数により、相互にゼロサムとなるように計算されています。
株や仮想通貨には、その特性上ゼロサムという理論は適応できません。
その為、全員が得をする、全員が損をするという状況も生まれてきます。
「ゼロサム」という言葉と理屈を理解していると、資産構築や運用に何を対象にするのが良いかも、その人の個性ともいえる思考に合わせる事ができます。
ドルコスト平均法とは、金融商品を定期で定額的に購入する方法で、値上がりも値下がりも気にせずに資産を構築し運用する事ができる方法です。
有名なのは、金やプラチナの購入があります。
一定期間で一定の金やプラチナを得る事ができ、長期展望で見れば多くの場合に資産を増やす事に成功しています。
リスクを考えずに資産構築できる方法として、かなり昔から好まれている方法です。
現在は、金やプラチナに加えて、株式、外貨など多くの金融商品でサービスが提供されています。
途転(ドテン)とは、金融商品の取引全般に用いられる手法で、ポジションを反転させることを指しています。
簡単に言うと売りポジションを買いポジションに、買いポジションを売りポジションに意識的に変えるわけです。
使い方としては、売りに転じた場合は「ドテン売り」、買いに転じた場合を「ドテン買い」と言います。
特に乱高下しているときなどにこの手法は多用され、値動きが激しい時ほど大きな利益を一瞬にして収める事ができます。
しかし、裏目に出てしまった場合はマイナスもまた拡げる事となり、専門的な知識と読みが必要となります。
投資機関などでは、上値と下値を指してのアービトラージ取引をAI化し、ボックス圏内で乱高下しているときなどは一日で数十億円を稼ぎ出すこともあります。
カウンタートレードとは、大多数の投資家が行う方法とは真逆の投資方法を行うことを言います。
世の中には、何時の時代にも「天の邪鬼」(あまのじゃく)と称する人がいます。
でも、その人は他者動向に惑わされることもなく、あくまでも自分の信念を貫いている人なのかもしれません。
そして、多くの場合、投資の世界では「天の邪鬼」が継続して勝利を収めるのです。
つまり、過日解説した「ハーディング現象」、これは自身が正しいと思っても、大多数が向かう方向を正しいと認識して動いてしまう心理現象です。
でも、「天の邪鬼」には、ハーディング現象など起こりえません、何故なら常に他者の行く裏を行くのですから。
投資の世界とは、摩訶不思議な世界なのです、ビジネスと同じで理屈でも理論でもないのです、全てが結果次第なのです。