含み資産とは、決算報告書上の資産価値を、実際の資産価値が上回った場合を指して言う言葉です。
例えば、不動産は購入価格が決算書の資産価値として乗せられていますが、実際に販売することで、その資産価値を上回っている場合に使われます。
バブル経済期では、不動産を所有していた企業の多くが含み資産を抱えていました。
また、設備投資は、決算報告書では減価償却して資産価額を減らしていきますが、実際に売却すればそれ以上の価格で売れる場合も同様に「含み資産」として扱われます。
逆に、実際の価値が決算報告書上の価値を下回っている場合には、「含み損益」として扱われます。
企業の価値判断を正確に行う場合には、こういった項目にも注目する必要があります。
IRとは「Investors Relations」で、文字通り投資家との交流を目的とした様々な広報活動を言います。
ホームページなどでの決算報告や財務状況などの開示、企業活動の報告など、より自社を知って関心を持ってもらうことに注力した活動です。
上場企業ではIRは必須であり、役員をトップとした「IR室」という部が存在するほどです。
また、会社によってはIR専用サイトを開設したり、メールマガジンを発行するなど、株主の動向が経営にも直結してくる場合が多く、手を抜けない重要な要素の一つです。
アウトルックとは、株式銘柄の評価をするための信用格付け方法の一つです。
対象となる銘柄の中期的な方向性を予測する指標として、投資家の投資判断に使用されます。
多くの証券会社のアナリストが独自に調査して「リポート」として公開しており、口座を持てば誰でも見る事ができます。
指標の表現としては、「流動的」、「安定的」、「強含み」、「弱含み」など若干曖昧な表現方法が用いられています。
株式における、天気予報程度にざっくりとした感覚で参考にするのが良いかもしれません。
エマージング・マーケット(エマージング市場)とは、発展途上にある国や業界で、将来成長していくであろうマーケットを指します。
こういった国の国債等を商品化した投資信託なども存在し、エマージング国債などと呼ばれています。
これらの国をグループにした名称で、有名なのが「BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)」や、「VISTA(ベトナム・インドネシア・南アフリカ共和国・トルコ・アルゼンチン)」などがあります。
また拡大解釈して、これから急成長を遂げるであろう業界を指して言う事も有ります。
ウィンブルドン現象とは、市場活性化の手法の一つとして語り継がれています。
イギリスのテニスの全英オープン(ウィンブルドン選手権)は、世界的なブランドとなっていますがイギリスのスタープレイヤーはほとんどいません。
これと同様に、国内市場を外資系企業に乗っ取られたとしても市場活性化によって自国経済には善しとする戦略です。
有名なところでは、1980年代のサッチャー政権時の金融ビッグバンによる金融規制緩和政策があります。
多くの国内市場は海外の企業に金融機関を買収されて行きましたが、イギリス国内の経済力は急成長しました。
企業経営も、こういった懐の深い戦略がものを言う時代になってくるでしょう。
一つの例が、単独で上場を目指すのではなく上場企業の子会社となるなどがあります、こうすれば上場したと同じ各種の利得が得られるのです。