2021年10月 6日 07:00
仮想通貨によって、あっという間に注目され市民権を得たブロックチェーンですが、2年程前からようやく技術者向けの書籍が書店に並ぶようになりました。
仮想通貨の誕生から10年、この瞬間は余りにも遅すぎる感がしなくもありません。
書店にはIoTへの応用から医学分野への応用に関する書籍が並び、「分散処理革命」、「暗号処理革命」などという言葉が書籍内に踊っています。
今後、急速に世の中にブロックチェーンが浸透し、近未来には当たり前のように使われるようになるのは明らかでしょう。
現在、自動販売機や家電の多くに入っている組み込み型OSを、「OSによってアプリケーションが動いている」と意識している人はいるでしょうか?
ほぼ皆無です、ブロックチェーンも数年後には同様になってくると思います。
では、そのブロックチェーンが当たり前のように各種の分野で使われるようになってくると仮定して、その状況下で次に起こるべき状況を読んでいる人は世の中にどれだけいるのでしょうか?
少なくても、黎明期を過ぎた分野に固執するのでは次代の覇者には成り得ません。
今更、ブロックチェーンに飛びついたところでちょっと先行した一般の人で終わってしまいます。
ITで成功するには、黎明期を過ぎて成長期を見届けた瞬間に、その次に来る未来に起こるべく状況を読んで行動開始しなくてはならないのです。
特に、スタートアップを狙うベンチャー企業は次代の先を読む事は必須事項となります。
ブロックチェーン黎明期の次に来るべき状況、それは40年間に起こったITの発展の歴史に大きなヒントがあります。
ITはどのように発展し次の時代を築いてきたのか、そこには明確な方程式が存在しています。
ここに気付く事ができた者だけが、「ポスト・ブロックチェーン時代」を切り開いていけるのです。
OSの歴史、AIの歴史、処理技法の歴史、どの分野のITにも存在する法則はその歴史を詳しく調べてみることで重要なキーワードを見つける事ができるでしょう。
最大のヒントは、その革新技術そのものを追うのではなく、革新技術をどのように取り込み活用していけるのかにあります。
どんな優れた技術であっても使われる事が無いのであれば、それは世の中に存在していないのと何も変わりません。
どんな技術も使われて初めて価値が生まれるのです。
多数存在しているブロックチェーンプロジェクトですが、今後は技術的な優位点ではなく利用されるべく根拠を示して行く必要があるのです。
過去40年間に生まれたパソコン用のOSは数え切れないほど有ります、では何故使われているOSは限られているのでしょう?
ここに早期に気付くべきなのです。
同様に家庭ゲーム機、新たに誕生してくるニューメディア、何故生き残るものと淘汰されて行くものに分かれるのでしょうか?
そして、生き残るものは淘汰されるものと何が違うのでしょうか?