2020年10月26日 07:00
4度目となるITバブルが到来していますが、今後10年を見通すと、その中心となる技術カテゴリは5つ有ると思います。
これらは既に、多くの未来技術を予測した書籍が出始めていますので、是非キーワードとして覚えて頂くと幸いです。
1.AI
言うまでも無く、今後AIはあらゆる分野に応用されて行きます。
ただし、現在のAI製品の多くは正確にAIと呼べる代物ではなく、その伸び代は無限大であり、まだまだ参入余地は充分にあります。
特に思考回路分野では、言語フロントエンド分野や階層化記憶分野に比べて参入障壁が極めて高く(AIアルゴリズマーが不在)、高成長分野となります。
更に、重要な応用としてのヒューマノイド(人型ロボット)もこれに含みます。
現在ではディープラーニングが主流ですが、ポスト・ディープラーニングを指向する動きも出てくるでしょう。
2.エンタープライズブロックチェーン
電子取引台帳としてのパブリック型ブロックチェーンもフィンテックと共に成長して行くと思います。
しかし、その数倍も成長速度が速く事業規模が大きいのが産業向けのエンタープライズブロックチェーン、つまりプライベート型ブロックチェーンです。
5年もすれば、OSと同様に知らないところで自然に使われているコア技術になることは必然です。
今後は、フードテック・不動産テック・アートテックなどというDApps(ブロックチェーン下で稼動する分散型アプリケーション)分野もエンタープライズブロックチェーンが有益ですが、アプリケーション分野はレッドオーシャンとなりベンチャーが目指す分野ではなくなります。
3.IoT
センサー技術、ロボット工学などの分野はIoTに代表される分野に集約されるかもしれないほどに必須カテゴリとなって行きます。
IoTは、解りやすく言えばロボットとインターネットを融合した技術分野で、センサー・駆動機械・データー伝送の各技術の組み合わせによって成り立つ技術です。
遠隔医療機器や遠隔操作ロボットを始めとしてドローンや空飛ぶ自動車など、その応用分野は計り知れないものがあります。
4.クラウド/API/モバイル端末
コンピューティング環境を仮想空間で提供するクラウドコンピューティングは、今後SFの世界そのものを実現して行きます。
その過程において、クラウドと端末との繋ぎ役であるAPI分野も必然的に伸びて行きます。
更には、クラウドと連動してスマートフォンやウェラブル端末(時計・メガネなど身に着ける端末)も同様に大きく成長していく分野になります。
5.5G
2020年中にも産業用途で実用化しようとしている5Gモバイル伝送方式ですが、これが産業用途で実用化するとこれまで実現不可能だった応用アプリケーションが一気にローンチされてきます。
クラウドやIoTとの親和性も高く、双方の技術分野が相乗効果を起こして、まさにSF映画さながらの夢の世界が誕生して行きます。
高周波数帯域を使う為に直進性が極まり、障害物回避などの多くの設備投資も必須となります。
したがって、これらの無線設備や伝送系産業も一気にバブルを起こすことになります。
この5つのキーワード、覚えておいて損はありません。
これらにいち早く参入し自在に操る人が、次代のIT覇者となるのです。
そして、ゴールドラッシュで儲けたのは金堀人ではなく、金を掘る道具とジーンズを作って売った人であることをお忘れなく。
つまり、ゴールドラッシュ下でのステークスホルダーは道具屋とジーンズ屋だったわけです。