人間にとって塩は、欠かせない成分の一つであることは説明するまでもないでしょう。
さて、現在人が口にしている塩(食塩)には以下の3種類があります。
・天然塩
海塩、岩塩、湖塩など天然に採取できる塩。
・再生塩
岩塩などを洗浄後にミネラル分を添加した天然塩に成分が近い塩。
・精製塩
人工的に海水などから作られた塩。
人間にとって必須成分である塩の歴史は、常に政治や経済の道具にされ明治には配給制となり戦後もしばらく続きました。
戦後の成長期には工業用塩が多量に不足したため、日本はそれまでの海水から作られてきた塩製法を「イオン交換膜製塩法」に切り替えました。
この結果、非常に塩が安価に製造できるようになり、この塩を食塩として販売できるようにしたため、現在の食塩のほとんどがこの精製塩になったという歴史があります。
さて精製塩は、イオン交換膜製造工程で塩素とナトリウム以外のミネラル成分が落ち、確かに海水から作られた塩なのですが成分的には天然の塩とは別物であり、我々が口にしている多くの塩は人工的に作られた「塩化ナトリウム」ということになります。
再生塩も洗浄とその後のミネラル添加工程で天然塩とは若干異なる成分の塩となります。
地球生命体は海で生まれました、したがって人間にも海水と同じ各種ミネラルが必要としています。
海水の成分は。
水 96.6%
塩化ナトリウム 2.64%
塩化マグネシウム 0.33%
硫酸マグネシウム 0.21%
硫酸カルシウム 0.14%
塩化カリウム 0.07%
その他ミネラル分
つまり、塩から得られるはずの多くの微量ミネラルは不足してきます、これが高血圧やその他の疾病を促していると言われてきました。
更に近年には、塩そのものが悪者かのような減塩ブームで、塩分を減らしても美味しく感じるようにと多くの化学調味料や腐敗防止の目的で防腐剤が大量に加工食品に含まれるようになってしまいました。
前述のように、塩は人間にとって必要不可欠な成分です、ただミネラル分の除かれた「塩化ナトリウム」の過剰摂取が問題なだけなのです。
塩に関しては、健康を意識するなら多少高くても天然のものを使いたいですね。
価格的には、精製塩が1とするなら再生塩が2~3、天然塩が10程度、それでも並みの天然塩で1K2000円程度です、これで健康になるなら安い物だと思います。
ちなみに、人間も含めた脊椎動物の塩分濃度は0.8%~0.9%です。
これは、生命が生まれた時の地球の海水の塩分濃度だと推測されています、つまり現在の海水を4倍に薄めたくらいの塩分濃度の食品は美味しく感じるのです。
ある種のビタミンサプリメントは、健康を促し寿命を延ばすどころか寿命を縮める危険性があることをコペンハーゲン大学研究院から研究報告がなされました。
この研究報告は、サプリメントを愛用している約23万人からデータを集め、67項目に渡る研究結果を示しました。
この中で注目すべきは死亡リスクの上昇という項目で、何とビタミンAで16%、ベータカロチンで7%、ビタミンEで4%の死亡リスクが上昇するというものでした。
尚、ビタミンCや他のビタミン類ではこの傾向は無いとされています。
ビタミンAやベータカロチン、またビタミンEに共通する効果として「抗酸化」とうたわれる活性酸素を体内から除去する物質であり、その他さまざまな病気の予防に繋がると長い間言われ続けてきました。
この結果から推測されているのは、本来の人間に備わっている防御力が弱まるためではないかということで、まだ仮説の領域ですが23万人の統計という根拠は看過することはできません。
ビタミンAやベータカロチン、これらは人間にとって必要な栄養素でり無くてはならない成分です。
しかしこれらは、一般的な生活を行う人であれば日常の食事から充分な量を摂取できている成分だと結論付けされています。
これを更にサプリメントにより摂取することは過剰摂取に繋がり、この過剰摂取により本来の期待する効果が逆に身体に負担をかけている、そんな警告にも似た今回の報告は流石に私も驚きを隠せません。
これらの報告を読んで、ビタミンやミネラルは人工的に生成されたものではなく自然から摂取すべきと考えさせられます。
自然の食品からであれば、過剰摂取しても必要量以外は吸収されずに排出されるだけですから害を及ぼす可能性は極めて少なくなります。
この論文の検証はこれから行われていくでしょう、したがって今の段階で結論付けすることはできません。
ただ抗酸化サプリメント業界に、研究機関から「物言い」が付いた事だけは確かな事実なのです。
「肉はダイエット食品」、こう言われるとほぼすべての人は耳を疑います。
でもそれもそのはずです、何故なら肉に含まれる重要な成分であるLカルニチンの研究成果が発表されたのがつい最近の事ですから。
さて、この肉に含まれているLカルニチンは、アミノ酸の一種で必須アミノ酸のリジンとメチオニンが肝臓で合成されタンパク質には変化せず、体内を動き回る遊離アミノ酸として存在しています。
このLカルニンチンは肉に多量に含まれており、脂肪代謝に大きく関与しLカルニチンを多く摂取すれば食事の脂肪分は勿論、体内に蓄えられた内臓脂肪などもエネルギーに変えダイエットにも繋がります。
Lカルニチンが多く含まれる食品は先述のとおり肉で、1Kg辺り最も多いのが羊肉で2100mg、ついで牛肉が700mg、豚肉300mgとなっています。
ちなみにキャベツやタマネギなどの野菜には全く含まれていません、ナス類には若干含まれていますが中でもトマトが30mgで最大という程度です。
羊肉料理はカロリーが半端なく高いのですが、それ以上にLカロニチンで脂肪代謝を促し太るということはあまり考えられません、最近「羊肉は健康によい」と言われるのも頷けます。
ここで追記ですが、ダイエットに最も危険なのが「カロリー計算」による安心感です。
太ることとカロリーは一致しません、カロリーが高くてもダイエットに繋がる食品は多数あります、要はダイエットはカロリーではなく何を食べるかなのです。
肉が主食の欧米人、太っている人が多いという印象ですが、スマートな体系の人も多いでしょう。
つまり太る理由は脂肪ではなく、炭水化物と糖分の過剰摂取によるものなのです、糖は最終的に脂肪となり体内に蓄積されます。
肉はつい最近まで「健康に悪い」という偏見が根付いてしまったのですが、正確な情報で本当の健康を手に入れてほしいものです。
20種のアミノ酸、これは身体の細胞を作るための材料です、このうち9種は必須アミノ酸と呼ばれ体内では生成されず肉でしか得られません。
肉類を食べない人は自分自身の内臓や組織を削って新しい細胞を作ります、したがって肉を食べないと内出血・肌荒れ・脱毛や爪の変形・内臓に穴が空いてしまった例なども報告されています。
ただ、何度も言いますが肉だけでは身体は作られても健康を維持できません、野菜からのビタミン類やミネラル、これも人間にとっては重要な栄養素なのです。
バランスのとれた食事は健康と長寿の薬、これからもどんどん正確な情報をお届けして行きます。
皆さんは食事の後に急に睡魔に襲われる事はありませんか?
ほとんどの人は、食べると眠くなるのは消化の為に消化器官に血液が集まり脳が酸欠になるからと教えられてきていませんか?
確かに、これは誤りではありませんが、これだけではないのです。
実はここには成人病に繋がる重要なメカニズムが潜んでいます。
起きていられないほど眠くなったりだるくなる人は、糖尿病の疑いもしくはその危険性が潜んでいます。
ご飯・パン・麺類などの炭水化物は、消化器官で消化により糖に換わり急速に血糖値を上昇させます。
この急上昇した血糖値を正常に戻そうとして、体内ホルモンの一つであるインシュリンが分泌されます。
このインシュリンにより、今度は一気に血糖値が下降し脳のエネルギーである糖が脳細胞に行かなくなります。
これによって、脳がマヒ状態になり眠くなるのです。
この血糖値の急上昇と急降下が長期間繰り返されると、徐々に糖尿病に移行していく可能性が否定できません。
これを防止する方法は一つです、ご飯・パン・麺類などの炭水化物の1度に摂取する量を減らすことです。
糖尿病・高脂血症・メタボリック症候群、これらの成人病予防にも食べてすぐに起きてられないほどに眠くなる人は、是非とも炭水化物の1度に摂取する量を減らしてみてください。
野菜に含まれる最も大きな成分は「食物繊維」で、水溶性と非水溶性の2種があり、水溶性は血液をさらさらにしてコレステロールを調整し、非水溶性はいわゆるファイバーで整腸作用があります。
その野菜の中でも特に「香草/香辛料」と呼ばれるものは、野菜本来の成分に加えて独特の成分が含まれており、その成分が独特の味や香りの基となっています。
今回は、その香草の一つである「ミツバ」です。
ミツバは日本各地をはじめ朝鮮半島やサハリンなどに自生するせり科越年生植物で、江戸時代には栽培されていたとされる古くから日本では野菜として食されていました。
ミツバの独特な香りや味は「クリプトテーネン」と「ミツバエン」という成分で、神経を静めてストレスや不眠症を解消したり、食欲増進の効果が認められています。
ミツバは香りを楽しむ野菜としてお吸い物などで食されていますが、カロチンが豊富に含まれており、目や皮膚の粘膜を保護し、視力低下や肌のトラブルに効果が有るとされています。
また鎮静効果があるので、不眠症やイライラの解消にも効果が有るとされています。
更にはミネラルも豊富で、特に鉄分が豊富であり貧血などにも有効です、血液を浄化させますので肝臓にも良いとされています。
お吸い物や鍋などに用いて香りだけではなく成分的にも食したい香草の一つです。