ホームシアターを道楽にしている人なら今回の話しはすごく納得するはずです、それはリモコンが命という話しです。
近年のAVアンプやプレーヤー類には必ずモコンが付いてきます、そして多くの機能がリモコンが無いと操作できないのです。
リモコンが無くてもエアコンのように電源オンオフと基本的な操作は行えますが、各種のモード設定や音質効果の設定などは行う事ができません。
ミニサイズのエントリークラスですと、サラウンドの命であるサラウンドモードの変更さえもできないものが多数存在しています。
つまり「リモコンが無ければただの箱」、これが近年のホームシアター製品なのです。
これを裏付ける事実が有ります、オーディオショップにずらりと並んだ中古品、同じ製品で同じ状態でもリモコン有りと無しでは価格が倍以上異なるのです。
更には、中古ネットショップにはこれらのリモコンが1万円以上の価格で取引されているものもあるのです。
つまりこういうことです、下取りに出す際は10万円のホームシアター製品でも1万円以下です。
それならばと、リモコンだけネットオークションにかけて売ってしまい、リモコン無しのものは下取りに出す、こうするとトータルでは倍近い価格で売れることになるのです。
かくしてオーディオショップの店頭には、リモコン無しの役に立たない中古品が山と積まれているのです。
でも、これらはまったく役に立たないわけでもないのです、電気回路に詳しい人ならしっかりと使い物にしてしまうわけです。
AVアンプとはいえ、そのシステムのベースはオーディオアンプです。
リモコン無しでも使える基本部分は多数存在しており、設定を全てリセットしてパワー部だけを上手に組み合わせれば激安のシステムが構築出来てしまうからです。
知恵者はどんな世界でも得をするようです。
ネット上に多数流れる「誰か教えて」書き込み、ホームシアターの悩みで多いのがテレビを最新のものに変えたら今までのAVアンプやDVDレコーダーが繋がらないというものです。
私も4K60インチの液晶テレビを購入した際には、旧機種との接続にけっこう頭を使いました。
というのも最近の液晶テレビには、外部AV機器との接続にはHDMIとUSB、そして音声出力は光デジタルしか付いてないのです。
2010年頃までは必ずRCAなどのアナログインターフェースが付いており、これで殆どのAV機器と接続できたわけです。
運が悪い人はほんの数年使用しただけで繋がらなくなったAV機器とどうやって繋ぐのか頭を悩ませているのでしょう、そこで大挙して発売されたのが各種のコンバーター類です。
映像系ではRCA-HDMI変換、音声系では光デジタル-アナログ変換(RCA)など安い物から超高級品までオーディオショップに並びました。
私の場合は、ブルーレイが使えるユニバーサルプレーヤーを最新のものに買い代えることで全てを一気にクリアにさせました。
旧式のユニバーサルプレーヤーが在ったのですが、各種のコンバーターを購入する費用と配線の煩雑さの方を避けたのです。
オーディオ用とAV用のコンバーターを購入する価格で、下手すると新しいユニバーサルプレーヤーが購入できてしまいます。
どうしても今まで使っていたAV機器を使いたい場合のヒントは、映像と音声を一緒に考えずに別の信号と考えて接続方法をそれぞれ別々に検討すると意外と簡単な解決法が見つかると思います。
まずはお金を使わず知恵を絞ってトライしてみましょう。
バブル経済崩壊後に本格的になってきたホームシアターですが、その中心に在ったのがAVアンプであることは言わずもがです。
初期の頃のAVアンプはオーディオ用のミドルクラスのプリメインアンプを改良し、サラウンドプロセッサーをプリアンプとメインアンプの間に配し、メインアンプを5チャンネル分無理くりに詰め込んだという恐ろしい代物でした。
ですから、重量も凄いのですが音はしっかりしていました。
価格は、主力のミドルクラスで15~25万円前後で、最上級クラスが50万円程でした。
エントリークラスは7万円程度でも、5つもメインアンプを積んでいるのですからかなり大型になっていました。
しかし、今の時代はエントリークラスだとデジタルアンプを積んで2万円台から出ています。
しかもワイドFMチューナーを搭載し、ブルートゥースでスマホと接続できるデジタル対応の音楽エンターテイメントステーションと化しています。
更に驚くのは、ミドルクラスともなると7.1Chならず9.1Chや11.1Ch、ハイエンドでは13.2Chと恐ろしい数のメインアンプを搭載しています。
どんな部屋で9.1Ch以上を実現させようとしているのかは不明ですが、9.1Ch以上でのサラウンド効果を確実に期待するなら相当大きな部屋が必要とするはずです。
逆に、最高級版になるとAVプリアンプとAVパワーアンプとのセパレート型となり、セットで100万円を越えるものも出ています。
AVアンプの世界も確実に二極分化しています。
ここで驚くのはミドルクラスのAVアンプの機能の充実ぶりです、レコードからCD、またブルーレイ対応とアナログ+デジタル音源と映像をコントロールして更にモバイルオーディオにも対応しています。
勿論、サラウンドモードは最新版も入れてかなりの数のサラウンドモードを搭載しています。
しかも、複雑な各チャンネルの音量や音質設定が専用のマイクを使ってワンタッチで行えるという自動設定モードまで組み込まれています、これならビギナーでも扱えます。
当然、音質は犠牲になっているのでしょうが、そもそもAVアンプは迫力ある音の再現が目的ですからそれほど神経質な音質は求められないでしょう。