2022年5月21日 02:00
醗酵食品を追求して行くと、「チーズ」や「ハム」に行きつくのです。
チーズやハムは熟成によってたんぱく質をアミノ酸に分解し、美味しさが増すだけではなく健康的な食品に変わります。
タンパク質や脂肪が分解されて生まれるアミノ酸は、身体の中で消化分解される過程を身体の外でしかも完璧に行っているわけです。
したがって身体に負担をかけずに必須アミノ酸を摂る事ができるだけではなく、何よりも旨味成分豊富で美味しいのです。
チーズと言えば、日本ではプロセスチーズが一般的です。
プロセスチーズとは、数種類のナチュラルチーズを溶かして再成形したものです。
溶かす過程で加熱によりアミノ酸の一種である酵素が死んでいます。
例えばブルーチーズやカマンベールチーズは熟成を止めていないナチュラルチーズで、冷蔵庫で保存しておくと酵素による熟成が進み液状化してきます、この液状化の直前が実は最も美味しいときなのです。
プロセスチーズはこれが起きません、逆に言えば安定した品質を保持できるというメリットでもあるわけです。
長期保存性の合理化は置いておいて、健康や長寿を意識するなら是非プロセスチーズではなくナチュラルチーズを食してほしいと思います、身体の負担も美味しさも全然違います。
ピッザなどを食べると胸やけするという人がいます、これはチーズのタンパク質や脂肪分が消化不良を起こしているのです。
完全に熟成したチーズからは脂分が出てきません、これは酵素によって分解されているからです。
プロセスチーズによってチーズが嫌いになる人もいます、本物の美味しさと身体に良いチーズを見直してほしいものです。
チーズはカードという牛やヤギなどの乳から分離して取りだした凝固物が原料で、このままで食べるのがカッテージチーズで加熱によって伸ばして弾力を付けたものがモッツアレラチーズです、これらは熟成されてないのでタンパク質のままです。
このカードを青カビや白カビなどのカビによって熟成させたのがブルーチーズであり、カマンベールチーズなのです。
また、カビを寄せ付けないようにして乾燥させながら熟成したものがハードタイプというパルメジャーノ・レッジャーノなどのチーズになります。
カビを利用して熟成すると独特の味と香りが出て、熟成が進むにつれドロドロになってきます。
逆にカビを使わずに熟成させると、香りも独特の香りではなく乳の香りが残り、熟成が進むと水分が抜けて堅くなってくるのも面白いです。
そこで、手作りチーズに挑戦しようといろいろ調べているのですが、手作りチーズのほぼ99%の情報がカッテージチーズかモッツアレラチーズばかりで、肝心のカビで熟成させる本格ナチュラルチーズの製法ノウハウは出てきません。
私に必要なのは、ある程度調べると出て来る製法上の原理や技術ではないのです、経験によるノウハウが知りたいのです。
参考になったのは、新しくチーズの会社を興したという人の話しです、本場イタリアでチーズ職人の資格を取ったとありました。
やはり熟成タイプの製法ノウハウは、そうそう簡単に手に入るものではなさそうです。
だからこそ、手作りナチュラルチーズに大いなる興味を覚えてしまうのです。
ちなみに、独学で白カビを培養し保存する方法を見つけ出し、現在冷蔵庫で長期保存にも成功しています。