2021年4月 4日 08:00
私はビジネス談話で胸に手を当て、「ビジネスはここ(心)の問題」と話をすることが多いようです。
さて、ここで心とはそもそも何なのでしょうか?
プラトンは「心とは魂であり不死」だと言い、デカルトは「心とは実体」だと説きました。
その後カントが「純粋理性批判の弁証論」でプラトンとデカルトの考えを批判し、「魂(心)は不死ではないし心は実体ではない」と根拠を以って論破しました。
哲学界ではカントの批判以降、心は実体であり身体とは単独に存在すると説く哲学者は皆無となりました。
現代では医学的根拠が明らかになり、誰も心が脳と別に存在するなどとは思いません、しかし冒頭のように脳(思考)と心(気持ち)を切り離して考えがちなのも事実でもあります。
現在、性格や思考全てが過去の記憶と脳内ホルモンの分泌機能によって形成されることは当たり前のようになってきています。
更に言えば、身体的特徴や身体疾患が性格や思考に及ぼす影響が大きいことまで研究されてきています。
例えば、ウイルスに感染しやすい体質の人は物事に慎重で臆病な性格であることなどは統計上ほぼ一致していると言われています。
したがって、身体特徴や身体疾患を統計的に分析するとその人の性格や基本的思考、つまり心の中までかなりの確率で読むことも可能なのです。
ダイエットに成功した後や顔の一部だけを成型したにもかかわらず、性格がガラッと変わるなどと言うのも頷けます。
私は37歳のとき内臓の5つを取るという大病を経験しました、その際に人生で3度目の仮死状態を経験したのですが、その後に大きく経営方針を変え性格までも大きく変わったのをはっきりと自覚できました。
性格や思考は身体の状況を見事に反映しています、人間関係を上手く構築しビジネスで成功するには先ずは身体の異常を早期に治すことが肝要なのかもしれません。
確実に身体の状態(栄養素やホルモンのバランスなど)は、思った以上に思考に影響を与えているのことだけは確かです。