
核は細胞の中にあり、核膜に囲まれていて、その内部には染色体があります。人の染色体は22対の常染色体と1対の性染色体があり、合計23対、46本の染色体が存在しています。
人は、個体としての恒常性を維持し、次世代に子孫を残すために遺伝子を持っています。
遺伝子は、DNAという核酸であり、DNAは4種の(デオキシ)ヌクレオチドの組み合わせよりなる一連の紐状構造(二重らせん構造)をとり、ヒストンというたんぱく質と結合して染色体形成します。
DNAのヌクレオチド中の塩基の配列が、遺伝子が担う遺伝情報であり、この遺伝情報はRNAに写し取られ、たんぱく質合成に直接的に影響を与えます。
また、DNA情報をコピーしてメッセンジャーRNA(mRNA)を作り出すことを転写と呼びます。

細胞膜は、脂質二重膜でできています。
この膜によって、細胞の内部と外部が分けられていますが、完全に分離はしていません。
細胞内外での物質の移送のために、細胞膜にはイオンチャンネルやトランスポーター、レセプター(受容体)が存在していて、それぞれ細胞内外でのイオンの通り道となったり、グルコースなどを積極的に移動させたり、ホルモンなどの化学物質の情報伝達を行っています。

人体はすべて、細胞とその間質から構成されています。
細胞は、人体構造の基本的な単位であり、特殊な役割ごとに集団をつくっていて、これを組織いいます。
さらに、いくつかの組織が集まってまとまった働きを発揮するときは、器官(臓器など)といいます。
人の細胞数は約60兆個であり、人の細胞を含めた動物の細胞は、脂質二十膜で囲まれた構造をとっています。
細胞の内部は、細胞の核と細胞質に大きくわけらていて、核と細胞質の間は、核膜で仕切らています。
人は健康で自由に生活している時には、生命や病気について考えることはありません。
しかし、自分や親しい人が、重い病気や死の危険にさらされることになると、生きていることについて深く考えるようになります。
さらに、親族や親しい人の死に立ち会ったりすると、なお一層、生命とは何なのか、死とは何なのかを真剣に考え始めます。
治療を受けている人は、回復を信じながらも、死の恐怖と戦いつつ、人間の生命や存在について深く考えるようになり、健康であることへの感謝の念を持つようになります。
「自分らしく、個性的に生きていく」ことの行動の中枢は、大脳前頭連合野に存在しているといわれます。
一つの個体として人間の生き方を大脳の機能と対比して総合的に考えると、大脳の働きにより制御されている存在になります。
身体の各部分はそれぞれ自発的に働いていながらも同時に、全体としての固有の機能を持っているというおもしろい特徴があります。
さらに、身体の各部分がお互いに作用しあいながら、一つの生命体として統一性を持ちながら生きています。
また、人間は限定された生命の期間をもって生きていて、一生命体は、誕生してからしばらくの期間は成長を続け、その後も長い期間生命を維持し続けますが、やがて終わりを迎えます。
一生命体は有限ですが、世代交代を繰り返し、それぞれの特徴のある種族が、次の世代に引き継がれ、人間として限りなく続いていきます。