2017年4月26日 00:00
昨年末、アジア各国とのビジネスを加速する目的で韓国法人を設立しました。
設立した瞬間に韓国法人のスタッフを介して、韓国内の企業から各種のビジネスが持ち込まれています。
中でも多いのが特許がらみの話しで、これは設立目的の一つに知財戦略があるので当然のことかと思いますが、考えていたよりも多くてびっくりしています。
現地スタッフからは週に2~3件、日本向けに展開できないかという特許情報のメールが届きます。
韓国は数年前からデジタル技術に加えて、知財を将来の大きな国益とするために、各種の政府主導の施策を進めている現状があります。
もっともこれを先読みしての韓国法人設立と事業なのですが、その勢いが想像を超えたものがあり、正直この絶妙なタイミングの良さに驚いています。
そもそも、知財ビジネスを行おうと思ったのは、自身が特許を80件以上出願し12件が特許になったという、特許事務所も驚く異例の特許成立率を誇る実績があります。
特許を出すには多くの過去事例を調べ、技術的にも製造可能であることが求められます、1件出すにも特許事務所の協力を得ても通常は1年は最低でもかかります。
私はこれらを全て並行してやってきており、短時間に特許や商標のノウハウが蓄積できました。
さて、持ち込まれる特許には、業務用エアコンの掃除ロボットや水道管の検査方式など、かなり日本での需要が高い技術も多く、逆に日本側の推進スタッフが必要になってきているほどです。
現在、多くのこうした特許情報は、昔から付き合いのある数社の大手システム系商社に丸投げしているのですが、やはり大手企業はスピードが遅くて、スピード勝負の韓国側企業との温度差が表面化し始めています。
やはり自前の組織化が必要になってきており、急ピッチでスタッフの選定に入ろうとしています。
知財ビジネスは、利益が出るまでには多くの時間と労力が必要で、その間は全て投資となります。
したがって誰もが参入できるビジネスではないし、更には知財に詳しくあらゆる業界情報や商材ルートに精通していなければできないビジネスでもあります。
人が行かない裏道にこそ大きなビジネスが存在しています、金種(お金に代わるネタ)は多数あります、これを精査して推進できる人、世界的にみても希少価値のある存在で、日本には専門企業も数えるほどしかなく、ほとんどが利益になっていません。
バブル景気時代には、国や地方自治体が特許事務所との連携により、第三セクターとして推進していた時期があります、しかし実績が出ないばかりかコストだけが先行するため、済し崩し的に崩壊していった幻の事業です。
よほどの経済的な余裕とノウハウがなければできない、更には有能な人材に恵まれていないと推進さえ難しいビジネス、でもこれこそがやりがいのある究極の道楽ビジネスだと思うのです。
誰もやらない、誰もできない、でも確実なニーズだけは有る、だからこそ価値があるのです。
「他者の行く、裏に道あり花の山」
※私の言う「道楽ビジネス」とは、当初から利益を追求せずに推進することの愉しみを優先して行うビジネスを指している。
カテゴリ:道楽ビジネス<完結>